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三角形だから部屋の隅まで入り込む――パナソニックのロボット掃除機「RULO」誕生

» 2015年01月22日 16時16分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]
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 パナソニックは1月22日、同社初のロボット掃除機「RULO」(ルーロ)を発表した。ゴミのたまりやすい部屋の隅に入り込めるよう、独自の三角形状(ルーローの三角形)を採用したことが特徴だ。3月20日に発売予定で、価格はオープンプライス。店頭では税別10万円前後になる見込み。

「RULO」(ルーロ)

 「ルーローの三角形」とは、“運動学の父”と呼ばれる19世紀のドイツの機械工学者、フランツ・ルーローが提唱した定幅図形のこと。回転しても径が変わらず、正方形に内接して回転することができるため、ロータリーエンジンのローターや正方形の穴を開けるドリルなどに利用されている。

 この特性により、ルーロは回転する時も径が変わらず、狭い場所でスムーズに方向転換が行える。また部屋の隅にも三角形の角が入り込み、さらに本体を左右に首振りしながら、サイドブラシがゴミをしっかりかき出す仕組み。底面の吸い込み口は幅180ミリとワイドで、左右のサイドブラシが効率よくゴミをかき込めるという。

ブラックモデル(左)。底面。吸い込み口は180ミリ幅で本体前方に配置。両側のサイドブラシでかき込む仕組みだ(右)

 壁や障害物を検知するため、赤外線センサーに加えて窓ガラスなど透明な物体も検知できる超音波センサーを搭載。壁に近づくと減速してダメージを軽減する。また方向を認識するジャイロ制御も組み合わせ、ゴミのたまりやすい部屋の隅や壁際を重点的に走行する「ラウンド走行」と、部屋の中を効率よく走行する「ランダム走行」を組み合わせた独自の動き方をする。段差は約2センチまでなら乗り越え、約10センチの高さがあればベッドやソファーなど家具の下にも入り込む。

じゅうたんや畳も掃除できる

 同社のキャニスター型掃除機で培った技術も取り入れた。「ハウスダスト発見センサー」は、約20マイクロメートルという目に見えない微細な花粉やダニのふんまで検知するというものだ。ルーロでは、発見したゴミの量に応じてパワーと移動を制御。ゴミが多いと判断した場合は往復走行や首振り走行を行うなど、ロボット掃除機ならではの動きで集塵性能を高めた。なお、ルーロ本体の前方に搭載されたLEDの色でユーザーもゴミの量を知ることができる(ゴミが多いときは赤で点滅)。

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 このほか、サイドブラシで集めたゴミを効率よく吸い込み口に送るV字ブラシ、フローリング上にある細かいチリを除去するための「マイナスイオンプレート」もキャニスター式掃除機で培った技術だ。床に残った微細なゴミはプラスに帯電しやすいため、マイナス帯電させたプレートで吸着できるという。

掃除してほしい場所へ行くルーロ

 ルーロの運転モードは、「自動」「念入り」「スポット」「エリアメモリー」の4つ。「エリアメモリー」は、付属のリモコンであらかじめ場所をメモリーしておくと(2ルートまで)、最初に指定した場所に向かい、念入りに掃除するというモードだ。

リモコン

 同社によると、ロボット掃除機のユーザーを対象とした調査で「ロボット掃除機は掃除してほしい場所になかなか到達しない」といった声が聞かれたために設けたという。このほか、リモコンの方向キーを使ってルーロを直接コントロールすることもできる。

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 ルーロは、掃除が終わると自分で充電台に戻る。充電時間は約3時間。自社開発のリチウムイオン電池は1500回の充電が可能だ。なお、満充電からの連続使用時間は約100分間となっている。

掃除が終わると自分で充電台に戻る−−

 本体サイズは330(幅)×325(奥行き)×92(高さ)ミリ。重量は3キログラム。専用の充電台が付属する。

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