Wi-Fiアライアンスに聞く、固定・携帯の融合とWiMAX(1/2 ページ)

» 2006年01月30日 15時11分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 無線LANが登場したのは6〜7年前のことだが、ノートPCに搭載されただけでなく、実際に無線LANのアクセスポイントも増え、家庭やオフィス、公共の場と広く利用されるようになった。

 その成功に大きく貢献した無線LANの業界団体、Wi-Fiアライアンスは2004年にWi-Fi Cellular Convergence(WCC)Marketing Task Groupという作業部会を形成し、携帯と固定網との融合(FMC:Fixed Mobile Convergence)への取り組みにも着手している。同グループを率いるリンジー・フロスト博士に話を聞いた。

リンジー・フロスト博士。NEC Europeで3G技術グループネットワーク研究所のマネージャも務める

ITmedia Wi-Fi Cellular Convergence(WCC)について教えてください。

フロスト氏 Wi-Fiアライアンスは、同じ規格をサポートするさまざまなメーカーの製品の間で相互運用性を検証することが主な活動内容です。

 Wi-Fiは、データの無線通信のために設計された技術をベースに、さまざまな無線通信サービスに対応できるよう、強化を続けてきました。

 WCCは2004年8月に立ち上がった新しいタスクグループで、音声とデータの融合やFMCといわれる分野に特化したものです。GSMなどの携帯電話無線網との融合にあたり、電波の干渉はないか、そして両規格をサポートする製品間の相互運用性に問題はないかを確かめることを目標としています。具体的には、家庭やオフィスの中でデータを伝送するために必要なデータスループットなどの要件を定義し、その互換性を確実にするためにはどのようなテストが必要かを決めていくことになります。これにより、エンドユーザーの手に渡ったあとのトラブルを防ぐことができます。年内にも、必要な作業の多くを達成できる見通しです。

Wi-Fiアライアンス認定作業ロードマップ。WCCは最下段にある

 課題は接続そのものではなく、確立した接続をどのように維持するかになります。ユーザーが自宅から屋外に出ても通話を継続できるようにすることです。これは複雑な問題で、Wi-Fi側の技術的知識だけではなく携帯電話網側の知識も必要で、まだ解決されていません。さまざまなプロトコルがあり、さまざまなメーカーがそれぞれの製品を作るわけですが、Wi-Fiアライアンスでは、機器を早期にテストし、確実に動く状態でエンドユーザーの手に渡ることが大切だと信じています。実際、これまでの規格でも、新しい(=複雑な)規格ほど、テストにパスする割合は低くなっています。

ITmedia WCCの認定を受けた製品はいつ登場するのでしょうか?

フロスト氏 Wi-Fiアライアンスの認定を受けた家庭向けのVoWi-Fi(Voice over Wi-Fi)携帯端末は、今年第1四半期にも登場するでしょう。法人向けはまだ問題があり、認定は年末からとなりそうです。

ITmedia WCCが最も重要な課題と位置づけているのは何ですか?

フロスト氏 固定ベースから発展した無線技術と無線通信技術という、2つの全く異なる世界が融合するためには、両方の規格の間をスムーズにハンドオフすることが必要です。GSMなどのネットワークを使って電話をしながら無線LANアクセスポイントを探す、あるいはその逆が可能であることです。UMA(Unlicensed Mobile Access)などいくつかの標準があり、さまざまなソリューションが出てきている中で、これをきちんと検証することが最大の課題でしょう。

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