Googleは2月9日、「Google Buzz」を立ち上げた。Gmailの1億7600万人のユーザーがステータスアップデートを投稿し、Picasaの写真やYouTube動画などのマルチメディアコンテンツを共有できるサービスだ。それに対するMicrosoftの公式な反応は?――「うちはもうそういうことをやっている」だった。
「忙しい人は、ソーシャルネットワークが増えることを望んでいない」とWindows Live担当製品管理ディレクター、ダーメッシュ・メヘター氏は9日の声明文で述べている。「彼らが求めているのは、アグリゲーションの便利さだ。われわれはそれを実現している。Microsoftは2008年以来、Flickr、Facebook、Twitter、その他75のパートナーと提携しており、Hotmailユーザーはその恩恵を受けている」
TwitterとFacebookは過去数年間で爆発的に成長し、企業と消費者の関心の高まりをとらえている。これらサービスは初め、おおむねデスクトップに限定されていたが、ここ数カ月でさまざまなスマートフォンアプリが登場し、ユーザーは次第にSNSの活動を屋外へと持ち出せるようになっている。
Google BuzzはTwitterとFacebookの両方に挑もうとしている。Gmailユーザーが最新のマイクロブログ投稿をほかのユーザーに配信できるからだけではなく、デスクトップに加えて携帯電話でも更新できるからでもある。Google Buzz for Mobileは、ユーザーが関心を持つ周辺の場所を特定し、それに位置情報タグを付けて投稿する。
ユーザーはGmailアカウント内の「Buzz」リンクからBuzzサービスにアクセスできる。
Googleは、BuzzをGoogle Appsにも組み込む計画だとしている。これにより同社は、SocialtextやMindTouchなどの企業向けSNS企業とぶつかり合うことになる。
Microsoftも数カ月前からSNSを取り入れようとしており、その一環としてMSNのトップページを刷新してFacebookとTwitterのフィードを表示できるようにしたり、「What's New」というアグリゲーションチャンネルを構築している。
MicrosoftやYahoo!といった企業にとって、SNSに特有のパーソナライズは広告機会を拡大するものだ。大手IT企業が世界的不況の中で売り上げ拡大を急ぐ中、こうした取り組みは重要だ。
具体的に言うと、パーソナライズ――SNSのフィードやその他のアグリゲーション機能による――を拡大することで、サイトの「吸着力」は強まり、ユーザーの目をより長い時間Webページに引きつけることができる。
「広告主は消費者についていく。広告用語で言うなら、常にcirculation(循環)を作り出す必要がある」とYahoo!のキャロル・バーツCEOは2009年9月のイベントで、タイムズスクエアのNASDAQ MarketSiteに集まったメディアに語っていた。「このパーソナライズのアプローチで、(われわれは)広告主のために細かな洞察を得ている」
このような考えはSNSサイトに多くの機能を統合する動きを推進してきたが、SNSを持つ企業を一層激しい競争へと追い込んでもいる。Google Buzzは競争の次の段階を示している。同サービスに対するMicrosoftの反応も同様だ。
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