富士通は5月26日、生産ラインの作業員の動きをシミュレーションするソフトの「GP4」シリーズを発売した。製造業などの生産準備段階において生産ラインをシミュレーションし、作業員の動きの効率化や、最適な人員配置、所要時間を自動算出できるという。開発を担当したのはレクサー・リサーチ(鳥取市)で、富士通は販売を担当する。
同ソフトは作業手順と設備レイアウトを入力することで、仮想の生産ラインにおける作業シミュレーションを動画で表示できるほか、「人、モノ、機械の動きを数値化し、バランスを考慮した最適なラインを仮想環境の中で検討できる」としている。設備レイアウトのパーツはソフト内に約400種類用意されており、それらを拡大・縮小して配置していくだけで設定可能だ。
GP4の先行導入事例では、ある企業で工場における組立作業時間を約40%短縮したという。海外展開を進めるような製造業者では、現地に頻繁に足を運ぶことなく、生産準備業務を支援できるとしている。
製品の組み立て作業工程を検証する同社の3次元仮想検証シミュレーター「VPS(Virtual Product Simulator)」とも連携する。「製品」と「人」の両方の観点から、より効率的な組立作業工程を設計できるという。
用途に合わせて5つのソフトが用意されており、価格はそれぞれ以下の通り。
商品名 | 用途 | 販売価格(税別) |
---|---|---|
「GP4 Manufacturing」 | ライン検討/バランス検討/作業性検討/ライン評価 | 400万円から |
「GP4 RACK」 | 部品棚半自動作成 | 80万円から |
「GP4 PROJECT」 | 重工系生産系計画の「見える化」支援 | 500万円から |
「GP4 Manufacturing Executor」 | 再生専用ソフト | 80万円から |
「GP4 Manufacturing SDK」 | カスタマイズを行うための開発ツール | 80万円 |
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