オリンピックでPCが売れない? ガートナー予測

» 2004年03月26日 21時32分 公開
[ITmedia]

 ガートナージャパンはこのほど、2003年のPC市場動向と、2004年のPC出荷予測を発表した。2003年の個人市場では、PC需要がデジタル家電に吸収されたためマイナス成長。2004年もオリンピック終了までは個人需要は回復しないとの見通しだ。

 2003年の個人市場は、買い替えを促進する強い動機がなかったことに加え、年末にはDVDレコーダーや薄型TVなどデジタル家電に需要が吸収され、出荷台数は前年比2.2%減だった。このうち、記録型DVDやTVチューナーを搭載したモデルは全体の約4割と、PCのAV機器化が進んでいる。

 今夏にはオリンピックが開催されるため、デジタル家電が売れ、PC販売が落ち込む「オリンピック不況」が懸念されるとしている。PCがデジタル家電と勝負するための課題として同社は、PCに搭載した記録型DVDやTVチューナーを使いやすくすること、ネットワーク接続を利用した用途やサービスの必要性をうまく訴求することなどが必要だとしている。

 一方で、法人向け市場は回復している。2003年は企業の買い替え意欲も高まり、台数は前年比7.6%増。Windows 98/NTから上位OSの移行があまり進んでいないため、2004年も買い替え需要は続くと見ている。

 また、PCの低価格化がさらに進み、2003年の総出荷金額は全体で前年比5.4%減少している。

 ベンダー別の台数シェアは、上位から順にNEC、富士通、デル、ソニー、東芝。2002年には5位だったデルが、ソニーと東芝を抜いた。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月25日 更新
最新トピックスPR

過去記事カレンダー