グラフィックスチップの発熱量が増える傾向であるのに伴い、別途単独でもラインアップされてくるようになったVGA用クーラーキット。もちろんトレンドは“静音志向”だ。
今回は、そのようなキットの中でもファンレス仕様にて静音化も実現できるというサーマルティク「Schooner VGA Heatpipe CL-G0009」を試してみることにした。ちなみにこのCL-G0009は最近、2月末日現在において確認できた在庫ショップは1〜2店。「売り切れ」というポップが貼られたショップも見受けられる製品で、アキバ各ショップで人気を集めているようである。
CL-G0009の特徴は、まずオートバイのオイルクーラーのような形状をした冷却フィンをPCの外に出して設置する仕組みにある。グラフィックスカード本体に2本のヒートパイプ付きブロックを装着し、その先端にこの冷却フィンが配置されるという独特のスタイルになっている。
放熱部となるその冷却フィン先端をPCケースの背面ブラケットから出すことで、直接外気にて冷却する仕組みも追加している。PC内部のやや温度が高い傾向にあるエアフローに加えて外気でも、ということである。ちなみにスペックシートには「NVIDIA/ATI製チップ両対応」「AGP/PCI Express両対応」としか書かれておらず、具体的な対応製品やチップ、そして重要な冷却性能ははっきりしないが、設置可能な製品はけっこう多そうだ。
そこで今回は、GeForece 6600搭載のファン付きグラフィックスカードである、リードテック「WinFast A6600 TD」と、RADEON 7000搭載のファンレスグラフィックスカードである玄人志向「RD70-A64C」を用いて、その効果を確かめてみた。
まずは、グラフィックスチップのヒートシンク部分を付け替えることから開始する。固定する付属アタッチメントは、ねじ穴の位置に合わせて調整可能な3パーツ構成となっており、上記2機種ももちろん問題なく設置できた。
次に、裏面に絶縁体が貼られているプレートを取り付け、ヒートパイプユニットで挟み込む。ヒートパイプをねじ止めし、上下にヒートシンクを装着するといったイメージとなる。
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