最も活用シチュエーションが多そうなビデオチャットを試してみよう。使用ソフトはMSNメッセンジャー7.5。そして相手側のカメラには同時期に登場した、同じく130万画素CMOSセンサーを搭載するノートPC向けモデル「Qcam for Notebooks Pro QVX-13N」を用いた。
映像の最大解像度・フレームは640×480ドット/30フレームまでのため、高解像度CMOSセンサー搭載だからといって従来のものと劇的に変わるというわけではない。ただし、室内など少ない光量でも鮮明に表示できる「RightLightテクノロジ」により、暗がりでも見栄えのする映像が相手に送れるなど、カメラそのものの性能の違いはかなり大きく感じることができる。
またQcam Fusionはメッセンジャーソフト向けとして、自分の映像の代わりにアバター画像を当てはめられるツール「Video Effects」が付属する。カメラに写った人物の目、眉毛、鼻、口の位置や動きを検出し、アバター画像の表情や顔の向きと連動させる、映画の撮影シーンなどでよく見るモーションキャプチャーのような感じのもので、これが結構遊べる。
顔を隠してビデオチャットをしたい場合(どんな場合だ、というのはこの際抜きにして)も、自分と同じような動きをするアバターにて相手に表情・状態を伝えることができよう。
連動して動くアバターのパーツは目の周りと口などで、顔の向きも変わる。実際使用してみると、口を大きく開けたり、目を見開くなどの動作をするとかなりよく反応するようだ。ただし顔をしかめたり眉間にしわを寄せるといったごく細かい動作では残念ながら反応しにくい。アバターを使うのであれば、このさい大げさな動作をしておくとよさそうだ(顔も隠れていることだし)。
130万画素CMOS搭載のこのQcam Fusion、とくに画質補正系が優れていると感じ、当然ビデオチャット時でもよりきれいに快適にやりとりできるといったクオリティ向上が期待できる。なお、考えるとそれほど使うことはないのかもしれないが、130万画素CMOSによる静止画像も、従来のWebカメラで撮影したものとは一線を画すほどきれいなものだ。
最近、ビデオ機能が備わったSkype 2.0 BETAなども登場したことだし、Webカメラと連携しTV電話ふうな機能が楽しめる機器やソフトがもっと普及してくれば、活用範囲はさらに広がることと思われる。いま、Webカメラを購入したいなぁというユーザーであれば、かなり有力な候補の1つとなりえるだろう。
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