ビジネス向けPCとして不動の地位を獲得しているレノボのThinkPadシリーズだが、そのなかでも「**p」と最後に小文字“p”がつく製品は、ハイエンドユーザー向けの仕様になっていて、最強のCPU、GPUなどを採用したまさに「ノートPCの中のノートPC」に仕上がっている。今回は、そうした“p”モデルの最新作となるThinkPad T61pを0紹介したい。
ThinkPad Tシリーズは、ThinkPadラインアップのなかでもビジネスユーザー向けポータブルマシンと位置づけられている製品で、14.1インチ、15.4インチ級の液晶ディスイプレイを搭載して重さが2〜3キロ程度とハイエンドクラスのノートPCとしては比較的軽量なボディを実現したモデルとなっている。現在はT61シリーズが現役で、インテルの「Santa Rosa」世代のCentrinoプラットフォームを採用している。そのT61シリーズの最上位モデルと位置づけられるのがThinkPad T61p(型番は64595BJ、以下T61p)だ。
T61pは2006年に発表されたThinkPad T60pの発展版であり、基本的な筐体サイズや構成などはT60pを引き継いでいる。しかし、T60pが「Napa」世代のCentrinoベースであったのにたいして、先ほども紹介したように、T61pはSanta Rosa世代のCentrinoへと進化した。
CPUはCore 2 Duo T7700(動作クロック2.4GHz)と、Core 2 Duo TシリーズのなかではT7800(動作クロック2.6GHz)に次ぐモデルを採用する。メインメモリの容量は1Gバイトで、DDR2-667MHzを搭載したSO-DIMMが1枚実装している。T61pではパームレストを外したところにメモリスロットを2基用意しており、標準状態で空きが1つある。T61pが採用するIntel PM965 Expressチップセットは、2枚のメモリモジュールが存在する場合にはデュアルチャネル構成で動作するので、予算的に可能なら1Gバイトのメモリモジュールをもう1枚組み込んでデュアルチャネルモードで動作させるとさらに性能が向上する。なお、T61pの最大メモリ容量は4Gバイトになるので、この場合では、2GバイトのSO-DIMMを2枚利用することになる。
HDDはThinkPadのラインアップとしては最大容量となる160Gバイトを搭載する。評価機に組み込まれていたHDDはシーゲイトのST910824ASで、5400rpmのドライブとなる。T60pでは7200rpmのHDDが搭載されたので、ここはスペックダウンとなるが、HDDの回転数が影響するのはシーケンシャルな読み書きを行うとき、具体的には大量のデータを読み書きする場合に回転数の違いが出るが、一般的なビジネスアプリケーションではそうした処理があまりないので、ビジネスユースでは特に気にする必要はないだろう。
内蔵する光学ドライブはウルトラベイ・スリムと呼ばれる9.5ミリ厚のベイタイプのスロットに挿入する。標準ではDVDスーパーマルチドライブが付属しているが、オプションでHDDアダプタやベイバッテリーパックなども用意されており、これらと入れ替えることも可能だ。
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