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» 2012年06月21日 21時30分 UPDATE

11.6型モバイルPC、TDP10ワットのスリムデスクトップなど:「日本のニーズに合わせた製品を用意」――日本HP、ビジネスPCのラインアップを一新 (1/3)

日本HPが法人向けPCのラインアップを一新。「省電力」や「省スペース」といった日本向けのコンセプトから生まれた製品が多数登場する。

[池田憲弘,ITmedia]

「今後1〜2年はビジネスPCの需要が高い」

photo 日本HP取締役 副社長執行役員の岡隆史氏

 日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)は6月21日、法人向けPCのラインアップを一新、ノートPC、デスクトップPC、ワークステーションなど合計15機種を発表した。同日より順次販売を開始する。

 同日行われた製品発表会では、日本HP取締役 副社長執行役員の岡隆史氏が「最近は“世界初”などHPにしかない製品を出すことに力を入れている。これからもHPにしか作れない製品を出すことを大切にしていく。今回発表するのは、企業向けPCにHPらしさを取り入れた製品だ」と製品のコンセプトを説明した。

 「今回の新製品は、省電力と省スペースに注力した製品が多い」と岡氏は述べる。その理由について「今回投入する法人向けのモバイルPCは、日本での需要を想定して作られたものだが、省スペースや省電力というのは日本だけのニーズではなくなってきている。アジア地域でもそうだし、欧米でも無駄にスペースを取ることに対しては否定的な見方も出てきている。日本のニーズが世界で受け入れられてきた」と数多くのモデルで日本のニーズを取り入れたとアピールした。

photophoto 同社パーソナルシステムズ事業統括製品統括本部 統括本部長の島田昌彦氏(写真=左)は、新製品の特徴について省スペース、省電力、セキュリティ、東京生産の4つを挙げた。省電力では、ノートPC全機種にピークシフト機能を実装していること、セキュリティではHDD全体の暗号化を行う「Protect Tools Drive Encryption」をプリインストールしたと説明した(写真=右)。

 続いて、IT分野のリサーチ会社「ITR」リサーチ統括ディレクターの生熊清司氏が登壇、昨今の企業向けPCにおける傾向やニーズを説明した。「迅速な意志決定や、生産性の向上にはモバイルPCが不可欠だが、クライアントPCの整備は遅れているのが現状。費用対効果が分かりにくいことや、導入へのコストが高いこと、既存環境との互換性の問題などが原因だ。ただ、2014年にWindows XPのサポートが終了するので、多くの企業がPCのOSを切り替えていくはず。今後1〜2年はOSの切り替えに合わせて、ビジネスPCの需要は増えるだろう」(生熊氏)

photophotophoto 「ITR」リサーチ統括ディレクターの生熊清司氏(写真=左)。クライアントPCの整備はさまざまな理由で遅れ気味だが(写真=中央)、OSの切り替えによって整備は進むだろうと述べた(写真=右)
photophotophoto 発表会では、法人向けPCの堅ろう性をアピールするため、約80センチの高さからPCを落下させる実験や(写真=左、中央)、防滴性を確かめる実験を行った(写真=右)

11.6型のモバイルPCが登場――「HP EliteBook p」シリーズ

photo HP EliteBook 2170p Notebook PC

 ハイエンドクラスの「HP EliteBook p」シリーズは、加圧や落下といった一般的な耐衝撃テストに加え、低温(−29度)や高温(60度)での動作、防じん性など、厳しいテスト内容の米軍調達規格(MIL-STD-810G)をクリアする堅ろうなボディを特徴とする。今回の新モデルでは、HPの法人向けモデルでは初めてとなる11.6型モデルを投入し、全4モデルのラインアップとなる。

 「HP EliteBook 2170p Notebook PC」は、1366×768ドット表示の11.6型ワイド液晶ディスプレイ、デュアルポインティングデバイス(ポイントスティック+タッチパッド)を搭載。標準構成時の仕様は、Core i5-3317U(1.7GHz/最大2.6GHz)、Intel QM77 Expressチップセット、2Gバイトメモリ(最大8Gバイト)、320GバイトHDD(7200rpm)となる。グラフィックスはCPU統合のIntel HD Graphics 4000を利用する。

 インタフェース類はギガビットLAN、メディアカードスロット、アナログRGB出力、DisplayPort出力、USB 3.0×2(うち1基は電源オフ時の給電に対応)、音声入出力、指紋センサー、TPM1.2準拠のセキュリティチップなどを装備する。

photophotophoto 左側面にはUSB 3.0、ミニケンジントンロック、DisplayPort出力などを(写真=左)、右側面にはギガビットLANポート、USB 3.0、アナログRGB出力、メディアカードスロットを備える(写真=中央)。主要キーのキーピッチは正方19ミリを確保する(写真=右)

 バッテリーは4セルで、動作時間は最大で約3.9時間となる。本体サイズは292(幅)×192(奥行き)×26.5〜30(高さ/突起部含まず)ミリ、重量は約1.3キロだ。標準構成価格は10万800円(税込み、以下同)。

 「HP EliteBook 2570p Notebook PC」は1366×768ドット表示の12.5型ワイド液晶ディスプレイを搭載するモデルだ。標準構成時の仕様はCore i5-3210M(2.5GHz/最大3.1GHz)、Intel QM77 Expressチップセット、2Gバイトメモリ(最大8Gバイト)、320GバイトHDD(7200rpm)となる。OSは32ビット版Windows 7 Professionalだ。

 インタフェースは、ギガビットLAN、IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LAN、ExpressCard/34スロット、SDXC対応SDメモリーカードスロット、アナログRGB出力、DisplayPort出力、USB 3.0×2(うち1基はeSATA共用)、USB 2.0(電源オフ時の給電に対応)、IEEE1394a(4ピン)、モデム端子(RJ-11)、音声入出力、指紋センサーなどを装備する。

 バッテリーは3セルタイプ(動作時間は最大3時間)か6セルタイプ(動作時間は最大5.6時間)を選択できる。本体サイズは305.2(幅)×209(奥行き)×27〜36(高さ/突起部含まず)ミリで、重量は約1.6キロ(6セルバッテリー搭載時)。標準構成時の価格は10万7100円。

 2170pと2570pは両製品とも東京生産モデルで、カスタマイズに対応する。CPUをvPro対応モデルやCore i7クラスにできるほか、ストレージやメモリの容量、無線接続機能の有無、OSの種類などを選択できる。2012年8月中旬に出荷開始の予定だ。

photo HP EliteBook 8570p Notebook PC(製品版は日本語キーボードを搭載する)

 このほか、1920×1080ドット表示の15.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載する「HP EliteBook 8570p Notebook PC」、1366×768ドットの14型ワイド液晶ディスプレイを搭載する「HP EliteBook 8470p Notebook PC」も投入する。

 CPUは、8570pがCore i5-3210M(2.5GHz/最大3.1GHz)または、Core i5-3360M(2.8GHz/最大3.5GHz、vPro対応)、8470pがCore i5-3320M(2.6GHz/最大3.3GHz)となる。そのほかの主なスペックは、Intel QM77 Expressチップセット、2Gバイトメモリ(最大16Gバイト)、500GバイトHDD(7200rpm)、DVDスーパーマルチドライブとなる。インタフェースは2570pとほぼ共通するが、2570pよりもUSB 2.0ポートが1〜2基多い。OSは32ビット版のWindows 7 Professionalだ。

 本体サイズと重量、バッテリー動作時間ならびに標準構成時の価格は以下の通り。どちらも2012年7月中旬に発売する。

HP EliteBookのスペック
製品名 HP EliteBook 2170p Notebook PC HP EliteBook 2570p Notebook PC HP EliteBook 8570p Notebook PC HP EliteBook 8470p Notebook PC
本体サイズ(幅×奥行き×高さ ミリ) 292×192×26.5〜30 305×209×27〜36 374×251×34〜39 338×231×34〜37
重量 約1.3キロ 約1.6キロ 約2.9キロ 約2.4キロ
バッテリー駆動時間 約3.9時間 約3時間 約7.6時間 約7.3時間
価格(税込み) 10万800円 10万7100円 13万4400円 13万1250円
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