家庭用にハイスペックな大画面ノートが欲しい、しかもできるだけ安く――そう考えている人は多いはずだ。
東芝の「dynabook Satellite T873」は、同社の直販サイト“東芝ダイレクト”限定で販売する17.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載した大画面ノートPCだ。同社が「ハイクラススタンダード」と位置付けるように、インテル最新CPUの第4世代Core(開発コード名:Haswell)を採用し、性能や画質、音質を高いレベルでそろえている。
ラインアップは画面解像度とGPUが異なる4モデルがあるが、今回は最上位のdynabook Satellite T873/87Jを入手した。早速、性能や使い勝手を確かめよう。
ボディは手前側を少し絞ったフラットに近いスリムなフォルムで、本体サイズは約418.4(幅)×272.5(奥行き)×30.0〜33.7(厚さ)ミリ、重さは約3キロとなる。左下隅に「TOSHIBA」のミラーロゴを配置した天面のデザインも実にシンプルだ。
この天面とキーボードベゼル/パームレストは粗めのヘアライン加工を施しており、オーディオ機器のようなさりげない高級感を演出している。リビングルームに溶け込み、書斎に置いても浮くことがない絶妙な存在感といえる。
インタフェースはUSB 3.0ポートを左右側面に2基ずつ、HDMI出力とアナログRGB出力、ヘッドフォン出力、マイク入力、メモリカードスロット(SDXC対応SDメモリーカード、MMCに対応)を備え、液晶ベゼル上部に約90万画素のWebカメラも搭載している。通信機能は有線LAN(1000BASE-T)のほか、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0を利用可能だ。ノートPCとしては不足のない構成で、高速なUSB 3.0が4ポート使えるのはうれしい。
液晶ディスプレイは17.3型と大画面で、解像度は1920×1080ドットに対応している(画素密度は約127ppi)。パネルは同社がClear SuperViewと呼ぶ光沢仕上げで、写真や動画を鮮やかに表示できる。一方で照明などが映り込みやすく、何も表示していないときや映画などの暗いシーンなどでは気になることもある。視野角は左右がかなり広いが、上下が狭い。
大画面ノートPCの中では平凡な画素密度だが、OSのdpi設定は標準(96dpi)のままでもアイコンやテキストは十分な大きさで、どんなアプリケーションでも表示のバランスが崩れない。画面の広さに加えて、十分な解像度があるので複数のアプリケーションやウインドウを開いての作業も快適に行える。
動画/音楽コンテンツを楽しめるAV機能も本機の特徴だ。画質面では、東芝独自の超解像技術「レゾリューションプラス」を搭載しており、低解像度の動画や写真を高画質で視聴できるのがうれしい。単に解像力を高めるだけでなく、映像をフレームごとに解析し、暗いシーンで暗くなりすぎないように色を補正をしたり、輪郭の強調も暗いシーンと明るいシーンで処理を変えるといった東芝独自のアルゴリズムを導入している。
キーボードの奥にharman/kardonブランドのステレオスピーカーを2組搭載し、音響ソフトウェアにDTS Studio Soundを導入するなど音質に注力した点も見逃せない。音量を大きくしても音割れや歪みがなく、低音もしっかりとしたパワフルなサウンドを実現しており、ゲームや映画、音楽などのエンターテインメントコンテンツを迫力あるサウンドで楽しめる。
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