先週、VRヘッドマウントディスプレイ「VIVE」の上位モデルである「VIVE Pro」が複数のショップで売り出された。税込み価格は10万円強。両眼合計2880×1600ピクセル(615ppi)、リフレッシュレート90Hz、視野角110度のHMDとハイレゾ対応ヘッドフォンを備える。ベースステーションやコントローラーは別売りだ。
発売した6日の朝には取り扱い店の入り口に行列ができるほどの反響があり、開店と同時に売り切れて次回入荷待ちとなるショップが相次いだ。
この反響は多くのショップで予想外だったようだ。パソコンSHOPアークは「VIVEが値下がりして動いているというのはありましたが、上位版がここまで求められるとは」と驚きを隠さない。
また、あるショップからは「開店前から行列ができていて、何の行列か分かりませんでした」との声も聞いた。次回入荷については「4月中旬……場合によっては受け渡しが大型連休前後になるかも」というコメントが多勢だ。
この人気を歓迎するとともに不安を口にする店員さんもいた。「VIVE Proのポテンシャルをあらゆるタイトルで引き出すには、GeForce GTX 1080 Tiクラスかそれ以上のグラフィックスカードが必要になります。国内だと実質GTX 1080 Ti一択になりますが、ずーっと品薄なんですよね。マイニングだけじゃなくてGPGPU用としての人気もありますし、普通のゲーミング最上級狙いもあり、多彩な需要に供給が追いついていないんです」(TSUKUMO eX.)
ただし、「今回はコントローラーがつかない本体のみの販売だったので、おそらくVIVEからのアップグレードを狙った人たちが購入層の中心だったと思います」(ドスパラ秋葉原本店)といわれており、新規にマシン環境を整える動きはまだ起きていない様子だ。今後の動向に注目したい。
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