讃岐うどんの大手がLED照明を独自開発、800店で電気料金を2億円削減スマートショップ

「丸亀製麺」などのブランドで全国800か所に飲食店を展開するトリドールが、電機メーカー2社の協力を得てオリジナルのLED照明を開発した。2014年5月をメドに全店舗に導入する。消費電力の大幅な低下により、年間の電気料金が2億円も安くなる見込みだ。

» 2013年06月03日 07時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 トリドールは讃岐うどんの「丸亀製麺」を中心に全国で約800店舗を運営している。店舗の運営コストの中で大きな割合を占める電気料金を削減するためにLED照明の全店導入を決め、店舗の特性に合う独自のLED照明を開発した。

 オリジナルのLED照明は店舗の外壁用と店内用で2種類に分かれる。外壁用は明るさを重視した照度の大きいタイプを採用する。丸亀製麺の標準的な店舗の場合、外壁には消費電力が185Wの照明を16基設置していた。これを照度の大きいLED照明に切り替えることで、半分の8基に減らしても従来以上に明るく照らすことができる。しかも1基あたりの消費電力が半分以下の88Wに減る(図1)。

図1 「丸亀製麺」の外壁の照明。出典:トリドール

 一方の店内用は消費電力が従来の10分の1になる5Wのタイプで、数を増やして配置する。店内の明るさを同等以上に確保しながら、LED照明の演色性を生かして、作りたての商品の鮮度が伝わるように設計した(図2)。

図2 「丸亀製麺」の店内の照明。出典:トリドール

 すでに新規の店舗で導入を開始していて、1年後の2014年5月をメドに全国の約800店舗に設置する予定だ。全店舗をLED照明に切り替えることにより、年間の電気料金を約2億円削減できる見込みである。さらに照明の導入コストも10%抑えることができる。オリジナルのLED照明は大阪市の大光電機と兵庫県姫路市のフェニックス電機が協力して開発した。

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