土地があればメガソーラーを作ります、日立がサービスを提供自然エネルギー

固定価格買取制度(FIT)を利用したメガソーラービジネスの立ち上がりが著しい。ただし、発電関連の設備の選定や設計以外にも、認可手続きや電力会社との系統連系をクリアしなければならない。資金調達はもちろん、完成後の保守・運営の準備も必要だ。日立製作所は土地の準備以外の全てをソリューションとして提供する。

» 2013年06月06日 15時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 日立製作所がメガソーラーに関するソリューション事業を2013年6月に開始した。自治体や企業、個人に対して、土地の準備以外の全てを引き受ける。資金調達に加えて、設計・調達・建設(EPC)、20年間の運用管理(O&M)を含む。

 サービスを利用する際の前提条件は少なく、メガソーラーの容量が1MW以上あり、土地を用意できればよい。

 具体的には、依頼主などが特別目的会社(SPC)を設立する。SPCに対して、日立製作所が日立キャピタルと連携して資金を融資し、機材を提供する。経済産業省や電力会社に対する事務手続きも日立製作所が進める。ただし、建設に関しては日立製作所が外部の企業に発注する形をとる。建設会社が担当するのは、整地された土地に基礎を建設する部分だ。

図1 日立市のメガソーラーの位置

 ソリューションサービス提供と合わせ、提案力強化を目的として、自社所有地に出力1.8MWのメガソーラーを建設する(図1)。茨城県日立市国分町にある2万m2の土地を使う。現在は従業員向け駐車場として使われている土地だ。2013年7月に建設を開始し、2014年4月に運転を開始する。固定価格買取制度(FIT)を使って全量を売電する予定だ。

 変換効率が98.8%と高い自社製のパワーコンディショナー(容量660kW、最大電圧1000V)や、太陽光が弱く負荷が低い時に効率が高いアモルファス変圧器などを設置するという。

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