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» 2013年07月18日 15時00分 UPDATE

知らないと損する電気料金の仕組み(11):北陸電力のメニュー 「標準プランで全国一の安さ」

企業向けでも家庭向けでも北陸電力の料金は全国で一番安い。当面は値上げの予定もなく、利用者にとっては望ましい限りだ。標準プラン以外のオプションはさほど多くないが、家庭向けで夜間や休日の単価を安くしたメニューのほか、冬に限定した融雪機器用のメニューがある。

[石田雅也,スマートジャパン]

 いかに北陸電力の単価が安いか。家庭・商店向けと大規模ビル向け、それぞれの標準的なメニューで検証してみよう。

 まず家庭・商店向けの「従量電灯」では、契約アンペアが30A、月間使用量が300kWhのモデル料金を比べてみる。北陸電力は全国で最も安い6435円で済み、2番目の中部電力よりも200円以上安い。最も高い沖縄電力と比べると1240円も差がある。

 次に大規模ビル向けの「特別高圧」を比較すると、基本料金と電力量料金ともに、やはり全国で一番安い。電力量料金の単価が高くなる夏季(7月〜9月)でも10円を切るのは北陸電力だけである(図1)。最高の沖縄電力は1.61倍、2番目の東京電力は1.57倍の単価になり、5割以上も高い。この料金の格差は大量の電力を使う企業にとっては大きな違いだ。

hokuriku_price.jpg 図1 用途別の標準的なメニューと料金

 北陸電力の料金が安い理由のひとつは、水力発電所が多く、燃料費が少なくて済むことにある。10電力会社の中で北陸電力と関西電力の2社だけは水力発電の比率が2割を超えている。さらに火力発電は燃料費の安い石炭を使った設備が多い。

昼間に使わなければ割安なプラン

 電気料金が安いためか、割引プランの種類は多くない。家庭向けで特徴があるメニューは、夜間と休日の単価を安くした「エルフナイト10プラス」である。昼間、朝夕、夜間の3つの時間帯に分けて単価を設定している(図2)。

 基本料金の体系が従量電灯と違うために単純な比較はできないが、電力量料金の単価が夜間に7.43円と大幅に安くなる。従量電灯の1段目の単価と比べても半分以下で、朝夕の単価でも通常の2段目とほぼ同程度だ。単価が高い平日昼間の時間帯(10時〜17時)に電力を使わなければメリットがある。共働きの家庭などに向いている。

elfnight10plus.jpg 図2 「エルフナイト10プラス」の料金体系。出典:北陸電力

 このほかに曜日に関係なく夜間割引がある「エルフナイト10」というメニューもある。夜間の単価は同様に7.43円で、昼間の単価も従量電灯と比べて1割ほど高いだけだ。ただし基本料金がエルフナイトプラス10の2倍くらい高く設定されていて、電力使用量の多い家庭でないと割に合わない。2世帯住宅が一括で契約するような場合には、料金の削減効果が期待できる。

融雪機器用の「ホワイトプラン電力」

 北陸電力の管内は富山県や石川県などの降雪地帯が多い。そのために融雪用の機器を対象にした「ホワイトプラン電力」を用意している。1年のうちに使用する月数と使用量によって4種類のプランがある(図3)。

whiteplan.jpg 図3 「ホワイトプラン電力」の単価。出典:北陸電力

 この中で2013年5月に新設したのが「ホワイトプラン電力IV」だ。冬季に3カ月以上にわたって利用すると割安になるプランで、月間の使用量が少ない場合に適している。使用量が多い場合は「III」のほうが安くなる。月間の使用量が900kWhを超えるかどうかが目安になる。

連載(10):「中部電力のメニュー」

連載(12):「関西電力のメニュー」

*電子ブックレット「知らないと損する電気料金の仕組み −第3章 中・西日本編Part1−」をダウンロード

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