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» 2013年10月02日 14時20分 UPDATE

蓄電・発電機器:ミドルソーラーに向くパワコン、SMAが10kW品を投入

エス・エム・エイ・ジャパンは、10kW入力が可能なパワーコンディショナーを2014年1月に国内市場へ投入する。変換効率は96.5%であり、Web経由で遠隔監視ができる。設計寿命が20年と長い。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 太陽光発電では、住宅の屋根に設置する出力3〜4kWのシステムや、地上に設置する1MWを超えるメガソーラーが注目を集めている。だが、太陽光発電の規模はこの2つに限られてはいない。例えば、10kWから50kW未満までの「ミドルソーラー」だ。50kW未満のシステムは低圧で系統連系(低圧契約)できるため、50kW以上と比べて低コストで構築できる。地上設置(野立て)はもちろん、工場の屋根や集合住宅、学校などへの導入が盛んだ。

 ドイツSMA Solar Technology(SMA)の日本法人エス・エム・エイ・ジャパンは2013年10月、ミドルソーラーに向けたパワーコンディショナーの新製品「SUNNY TRIPOWER 10000TLEE-JP」を発表した(図1)。2014年1月に販売を開始する。同社はこれまで住宅用とメガソーラー用のパワーコンディショナーを日本市場に投入しており、今回、ミドルソーラー向けに初の製品を投入した形だ。

 「ミドルソーラー向けとしてはハイエンドの製品に当たると考えており、定価ベースでは国内メーカー品より約2割高額になると考えている」(エス・エム・エイ・ジャパン)。

 世界100カ国で使われている製品を国内でも利用できるようJET(電気安全環境研究所)から認証を受けた。ドイツ工場での全量生産をうたっており、防塵・防水性(IP65取得)が高く、屋外利用できる。塩害対策製品でもある。

yh20131002SMA_PC_450px.jpg 図1 パワーコンディショナー「SUNNY TRIPOWER 10000TLEE-JP」。幅665mm。出典:エス・エム・エイ・ジャパン

 三相3線式のパワーコンディショナーであり、最大入力電力は10kW。JIS C8961で定められた条件における変換効率は96.5%(直流480V入力時)、最大変換効率は97.8%だ。設計寿命は20年であり、無償で工場出荷日から5年間の保証を受けられる。10年、15年、20年の保証は有償。

 入力最大電圧は600V。常に最大限の電力を引き出すための最大電力点追従制御(MPPT:Maximum Power Point Tracking)が利用できる入力電圧範囲は300〜590Vだ。最大入力電流は36A。6端子の入力が可能。最大出力は10kVA。最大202V、29Aで出力する。自立運転機能は備えていない。

管理手法を複数用意

 太陽光発電システムはほぼ無音で動作し、発電状況が目に見えない。そこで、SUNNY TRIPOWER 10000TLEE-JPでは複数の管理手法を用意した。まず、パワーコンディショナーの右下位置に小型の液晶画面を付けた(図2)。図2の右上から現在の出力、1日の発電量、現在までの総発電量が数値で表示されている。左側は過去16時間(または16日間)の発電量をグラフ表示している。画面下のアイコンは、システムの入出力電圧を示している。電流値表示も可能だ。

yh20131002SMA_display_390px.jpg 図2 パワーコンディショナーが内蔵する表示画面。出典:エス・エム・エイ・ジャパン

 パワーコンディショナー自体がBluetooth通信機能を備えているため、汎用のBluetoothリピーター(中継器)と同社の受信・変換器「Webbox-20」を組み合わせて使うことで、ルータを介してシステムをインターネットに接続できる。ユーザーは、無償で利用可能な同社の太陽光モニタリングサービス「Sunny Portal」にWebブラウザでアクセスすればよい。太陽光発電システムの状態を把握できる(関連記事)。この他、パワーコンディショナーをイーサネット接続したり、RS-485接続したりできる別売の機器もあり、いずれもSunny Portal経由で監視できる。

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