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» 2013年12月24日 15時00分 UPDATE

電力の基礎知識/改訂版(1):電力を表す基本単位「kW」と「kWh」

電気料金の値上げや太陽光発電の広がりによって、いまや電力に関する情報は仕事や生活の基礎知識になりつつある。電力に関するさまざまなことを理解するうえで必要になる基本的な項目について、4日連続で解説する。第1回は電力の話題に必ず登場する2つの単位「kW」と「kWh」である。

[石田雅也,スマートジャパン]

 電力会社の電気料金表を見ると、「基本料金」と「電力量料金」の2本立てになっているのが一般的だ(図1)。基本料金の単価は「kW(キロワット)」、電力量料金の単価は「kWh(キロワット時)」で示されている。

toden_tanka.jpg 図1 電気料金の単価表の例。出典:東京電力

 この似て非なる2つの単位は、電力に関するさまざまなトピックで頻繁に登場する。例えば太陽光発電システムの性能はkWで表す一方、蓄電池の性能はkWhで表す。最後に「h」が付くだけの違いだが、この2つの単位の意味を正しく理解することは、節電対策を考える上でも重要になる。

電気製品の消費電力はW(ワット)

 電力の単位である「W(ワット)」は瞬間的な電気の量を表す。小学校の理科の授業で習うことだが、電気の流れる量(=電流)と強さ(=電圧)を掛け合わせたものだ。

 電力(W)=電流(A)×電圧(V)

 電気機器のカタログなどに記載されている「消費電力」は、この式で計算できる電力のことで、機器が動作するために必要とする電気の瞬間的な量を示している。

 ちなみに家庭で使える電力の上限はブレーカ(遮断器)によって電流の大きさを基準に決められている。例えば30A(アンペア)で契約している場合には、家庭の電力は電圧が100V(ボルト)で供給されるので、通常は3000Wまで電力を使うことができる。

 一瞬でも3000Wを超える状態になると、ブレーカが落ちる仕組みになっている。消費電力が1500Wのエアコンと1200Wの電子レンジと600Wのドライヤを同時に使ったりすると、即座にブレーカが落ちてしまう。

節電対策はkWとkWhの両方を減らす

denkiyohou_chuden.jpg 図2 でんき予報の表示例。出典:中部電力

 このように電力の単位であるW(ワット)は瞬間に使われる電気の大きさを示すもので、通常は1000Wを基本単位にしてkW(キロワット)で表す。電力会社が「でんき予報」の中で公表している最大電力や供給力も瞬間的な電気の大きさであり、単位はkWになる(図2)。

 これに対して一定の時間に使われた電気の量を表示する場合の単位がkWh(キロワット時)である。「電力量」と表現することが多い。瞬間的な電気の大きさ(kW)を、時間(h)を追って積み上げていったものが電力量になる(図3)。

 単純な数式に表すと以下のように考えることができる。もっと正確に言うと、瞬間の電力を一定時間にわたって「積分」した値が電力量になる。

 電力量(kWh)=平均電力(kW)×時間(h)

powergraph1.jpg 図3 電力(kW)と電力量(kWh)の関係

 企業や家庭で節電対策を考えるうえで、電力使用量のピークを引き下げることが重要な対策になる。そのためには最大電力(kW)を小さくしなくてはならない。一方で電気料金を削減することも節電対策の重要な目的になってきた。月間の電力量(kWh)を減らすことができれば、従量部分の料金が安くなる。kWとkWhの両面で対策を実施することが節電の基本である。

連載第2回:世界中で使い分けている「直流」と「交流」

連載第3回:電力の供給源は「発電」と「蓄電」

連載第4回:すべての利用者に電力を届ける「送電」と「配電」

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