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» 2014年12月17日 13時00分 UPDATE

電気自動車:燃料電池車「MIRAI」の安全対策、水素ガスの漏れを1秒以内に検知

トヨタ自動車の燃料電池車「MIRAI」が12月15日に発売された。水素を燃料に使うための安全対策の1つとして、水素ガスの漏れを検知する装置を車体の前部と後部に搭載している。水素が爆発する危険性は極めて低いものの、万一に備えて1秒以内に漏れを検知できるようにした。

[石田雅也,スマートジャパン]

 水素ガスと聞いて、爆発するイメージを持つ人は少なくないだろう。水素ガスは天然ガスなどと同様に爆発する可能性がある。実際には極めて限られた条件でしか爆発しないが、燃料電池車の安全対策として水素ガスの漏れを防止することが国際的にも求められている(図1)。国内では国土交通省が燃料電池車の技術基準の1つとして、水素ガスの漏れを検知する装置の搭載を義務づけている。

nissha3_sj.jpg 図1 燃料電池車の安全性に関する世界統一基準。出典:国土交通省

 トヨタ自動車が世界に先がけて12月15日に発売した「MIRAI」には、水素ガスの漏れを検知する「水素ディテクター」が2カ所に搭載されている。「FC(燃料電池)スタック」につながる主要な構成部品の上部付近に設置することが国土交通省の技術基準で決められていることから、駆動用のモーターを搭載した車体の前部と、水素タンクを搭載した後部に1つずつ設置した(図2)。

nissha1_sj.jpg 図2 水素ガスの漏れを検知する「水素ディテクター」の搭載位置。出典:日本写真印刷
nissha2_sj.jpg 図3 「MIRAI」に搭載した水素ディテクター。出典:日本写真印刷

 この水素ディテクターはガス漏れを1秒以内に検知することができる(図3)。白金を電気分解して内部の電極に付着させてあり、水素ガスが接触すると燃焼温度が上昇して検知する仕組みだ。トヨタ自動車が日本写真印刷グループのエフアイエスと共同で2006年から開発を進めてきた。

 水素ガスは空気中で一定の濃度(4.1〜75%の範囲)になった状態で火がつくと爆発する。ただし水素は質量が軽いために、空気中で瞬時に拡散する特性があり、濃度が4%を超える状態が継続することは極めてまれである。密閉された場所で漏れることが最も危険であり、燃料電池車でも万一に備えて、水素ガスが漏れた場合には走行しないようにする対策が必要になる。

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