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» 2015年03月23日 13時00分 UPDATE

スマートシティ:戸建住宅で一括受電と電力融通、豊田市のスマートタウン

最先端のエネルギー技術を駆使したスマートタウンが愛知県の豊田市に2016年内に誕生する。21棟の戸建住宅と2棟の集合住宅、タウン内の調整池にも太陽光発電システムとリチウムイオン蓄電池を設置する計画だ。戸建住宅のうち3棟には、新電力による一括受電と電力融通の仕組みを導入する。

[石田雅也,スマートジャパン]

 大和ハウス工業が豊田市から市有地を譲り受けて「SMA×ECO TOWN 豊田柿本」を開発する。7000平方メートルの用地に21棟の戸建住宅と2棟の集合住宅を建設する計画で、2016年内に全戸の入居を完了する予定だ(図1)。電力供給の新しい手法として、3棟の戸建住宅を対象に一括受電と電力融通を実施する。2016年4月に始まる電力小売の全面自由化をにらんだ取り組みである。

daiwa2_sj.jpg 図1 「SMA×ECO TOWN 豊田柿本」の全体イメージ。出典:大和ハウス工業

 タウン内のすべての住宅で太陽光発電システムとリチウムイオン蓄電池、HEMS(家庭向けエネルギー管理システム)を使って電力の自給自足を図る。加えて都市ガスを利用したヒートポンプ給湯システムの「エコキュート」か燃料電池システムの「エネファーム」、さらに電気自動車用の充電コンセントも全戸に設置して電力と熱の供給体制を強化する方針だ。

 戸建住宅のうち3棟には「買電メーター」と「売電メーター」を導入する。小売事業者を通じて価格の安い電力を一括で購入するのと合わせて、余った電力は小売事業者が買い取って電力会社に売電できるシステムを作る(図2)。3棟の電力を集約して共同で利用できるため、住宅間で電力を融通することも可能になる。

daiwa1_sj.jpg 図2 戸建住宅を対象にした一括受電と電力融通の仕組み。出典:大和ハウス工業

 タウン内には調整池を設けて、同様に発電・蓄電機器とメーター類を設置して「スマートステーション」を構成する。調整池の上部に設置した太陽光発電システムから、隣接する防災倉庫のリチウムイオン蓄電池に電力を送って、電気自動車に充電することができる(図3)。スマートステーションも一括受電と電力融通のネットワークに加えて需給バランスの調整に利用する。

daiwa3_sj.jpg 図3 調整池に設置した太陽光発電システムによる電力供給。出典:大和ハウス工業

 大和ハウスは2015年8月に造成工事に着手して、2016年7月から入居を開始できるようにする計画だ。戸建住宅と集合住宅を合わせて48戸の入居を2016年12月までに完了してスマートタウンを完成させる。すでに大和ハウスは大阪府の堺市をはじめ5カ所で地域全体のエネルギー供給を最適化する「SMA×ECO PROJECT」を展開している。

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