電気契約でガソリンを10円引き、600kWh超で東電より安い昭和シェル石油電気料金の新プラン検証シリーズ(13)(1/2 ページ)

2016年4月から小売電力市場に参入する昭和シェル石油が料金プランを発表した。電気契約を結ぶと東京電力管内で給油した場合、ガソリンなどの価格が1リットル当たり最大10円引きになる。月に600kWh以上の電力を使った場合、電気料金も1kWh当たり1円安くなる。

» 2016年01月22日 07時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

連載:「電気料金の新プラン検証シリーズ」

図1 昭和シェル石油が発表した新料金プランのロゴ 出典:昭和シェル石油

 昭和シェル石油は2016年4月からの電力の小売全面自由けに向け、東京電力管内の一般家庭を対象とした電気料金プラン「給油時にガソリンが10円/L安くなる(以下、ドライバーズプラン)」を発表した(図1)。同年3月1日から同社系列のサービスステーション(以下、SS)やWebサイトで申し込み受付を開始し、4月1日から販売を開始する。

 同社が発表したドライバーズプランは、自動車の利用頻度が多いユーザーをターゲットにしている。ドライバーズプランを契約する際に登録したクレジットカードを使い、東京電力管内の同社系列SSにおいて給油代金を支払うと、ガソリン(レギュラー、ハイオク)の価格が1リットル当たり10円、軽油であれば5円が割引になる。現金支払いの場合でも、Pontaカードの利用による割引を適用可能だ。給油代金の割引上限は1カ月につき最大100リットルまで。つまり給油代金のみでは、最大で年間1万2000円お得になる仕組みだ。

 電気料金については、現行の東京電力のプラン(従来電灯B・C)と同じである。しかし月の使用電力量が600kWh(キロワット時)以上になる場合は、1kWh当たりの料金単価が東京電力の現行プランより1円安くなる。例えばレギュラーガソリンを毎月100リットル給油し、月の平均使用電力量が700kWhの家庭であれば、最大年間2万400円お得になる(図2)。

図2 ドライバーズプランによる割引額のモデルケース(クリックで拡大) 出典:昭和シェル石油

 給油代金からの割引は、昭和シェル石油が既に発行しているクレジット機能付きポイントカードとの併用も可能となっている。これを利用しているユーザーであれば給油代金からの割引に加え、同時のポイントをためることができるのでさらにお得になる(図3)。最大で1リットル当たり23円の割引を受けられるという。

図3 昭和シェル石油のクレジット機能付きポイントカードと併用した場合の割引額(クリックで拡大) 出典:昭和シェル石油

 電力使用量が多く自動車をよく利用するユーザーにメリットが大きいプランだ。ただし注意が必要なのは使用電力量が月平均200kWh以下(約6000円)の家庭の場合だ。ドライバーズプランの200kWh以下の料金は2段階制になっていて、東京電力の現行料金プランである従来電灯Bより割高に設定されている。乗り換える場合は最低でも300kWh程度を目安にした方が良いだろう。

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