連載
» 2016年07月12日 09時00分 UPDATE

エネルギー列島2016年版(12)千葉:ダムや駐車場でも太陽光発電を増やせる、洋上風力の発電効率は30%超える (1/4)

広い土地がなくても再生可能エネルギーは導入できる。千葉県では世界最大の水上式メガソーラーの建設がダムで進んでいる。工場の駐車場や物流施設の屋根でもメガソーラーが稼働中だ。太陽光発電の電力を使った果物の温室栽培、日本初の洋上風力発電の実証プロジェクトも軌道に乗ってきた。

[石田雅也,スマートジャパン]

 東京湾岸に広がる京葉臨海工業地帯から5キロメートルほどの場所に、千葉県が運営する「山倉ダム」がある。工業地帯に水を供給する役割のダムだが、広い水面の中央まで出島が突き出ていて、子供向けのテーマパークでにぎわっている。この出島と対をなす形で水上式のメガソーラーを建設中だ(図1)。

図1 「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」の完成イメージ(画像をクリックすると拡大)。出典:京セラTCLソーラーほか

 京セラグループが2016年1月に着工した「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」で、完成すると水上式では世界最大になる。18万平方メートルに及ぶダムの水面に、合計で5万1000枚の太陽光パネルを設置する計画だ。6月末の時点では全体のうち30%のパネルの設置を完了した(図2)。2017年度中に運転開始を予定している。

図2 建設工事の進捗状況(2016年6月末、定点カメラ撮影、画像をクリックすると拡大)。出典:京セラ

 発電能力は13.7MW(メガワット)になり、年間に1620万kWh(キロワット時)の電力を供給できる見込みだ。一般家庭の使用量(年間3600kWh)に換算して4500世帯分に相当する。発電所の周辺には環境教育用の施設を整備して、地域の資源を生かしたエネルギー地産地消の取り組みを近隣の小学生などに学んでもらうことも計画している。

 千葉県内では固定価格買取制度が始まった2012年度から、広い空き地を利用した大規模なメガソーラーが相次いで運転を開始している。再生可能エネルギーの導入量が着実に増え続ける一方で、太陽光発電に適した広大な用地が少なくなってきた。ダムなどの水面に太陽光パネルを浮かべる水上式は導入量を拡大する有効な手段の1つである。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.