シュナイダーエレクトリックでは、IoTの実現に向けた、それぞれのレベルの結びつきについて3つの層でとらえているという。1つが、「コネクテッドプロダクト」とし、実際のIoT製品の領域である。これはセンサーと通信機能を持った機器で、データを生み出す機器群ということになる。スマートメーターなどはまさに体現した製品だといえる。2つ目が、「エッジコントロール」で、コネクテッドプロダクトの制御などを行っていた領域である。ミッションクリティカルな領域なども含み現場に近いところに置かれる。
オートメーション領域のコントローラーなどが対象となる。そして3つ目の層が、「アプリ、アナリティクス、サービス」である。これらは用途や機能によって大きく異なるところで、ユーザーに合わせたカスタマイズなどが必要となる。クラウドや分析技術、新たなサービスやビジネスモデルなどに直接つながるところだとしている(図4)。
さらにシュナイダーエレクトリックでは、産業などに応じ、こうした3つの層に応じたハードウェアやソフトウェア、ネットワークやインテグレーションなどを最適な形で組み合わせたアーキテクチャ「EcoStruxure」を用意。4つの産業向けに8個のアーキテクチャを用意し、一種のテンプレートとして活用することで、IoT活用の効果を早期に出せるように支援する。具体的には以下のような機能をサポートする。オープンスタンダードを基本的には活用し、シュナイダーエレクトリックの製品だけでなく、競合他社の製品も組み合わせることが可能だという。
トリコア氏は「シュナイダーエレクトリックはテクノロジー企業で、当然ながらテクノロジーは重要である。しかし、IoTにおいて重要になるのはテクノロジーよりもむしろアプリケーションの知識や、産業に特化した専門性を持ったソリューションである。産業や地域などより近くに存在するということが価値につながる。シュナイダーエレクトリックでは長くこうした本質的な価値を追求してきた」と強みについて語っている。
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