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» 2017年08月31日 09時00分 公開

自然エネルギー:下水処理場で消化ガス発電、1030世帯分の電力に

兵庫県内の2カ所の下水処理場で、消化ガスを利用した発電事業が始まる。下水処理の過程で発生する消化ガスを活用して、年間に約1030世帯分の電力を発電する。

[長町基,スマートジャパン]

 大阪ガスの100%子会社であるOGCTSと神鋼環境ソリューションは、兵庫県内の2カ所の下水処理場で消化ガス発電事業を開始すると発表した。このほど事業を行う下水処理場を管轄する神戸市、高砂市と基本協定を結んだ。

 この事業では、下水処理の過程で発生する消化ガスを燃料として活用する。消化ガスは、メタンを主成分とする可燃性ガスで、都市ガスの半分ほどの熱量を持つ。日々行われる下水処理の過程で発生するため、安定的に調達でき、発電事業が行いやすいというメリットもある。

 発電事業を行うのは、神戸市の「玉津処理場」と高砂市の「伊保浄化センター」の2カ所。玉津処理場では合計450kW(キロワット)、伊保浄化センターには合計75kWのガスエンジン発電機を導入する。2カ所の合計で、年間354万kWh(キロワット時)の発電量を見込んでいる。一般家庭に換算して、約1030世帯分の年間使用電力量に相当する。

 なお、今回の事業は民設民営方式を採用している。事業者側は市から下水処理場内の土地を借り受けて発電施設を建設し、燃料の消化ガスも購入する。発電した電力は「再生可能エネルギーの固定買取価格制度(FIT)」を利用して1kWh(キロワット時)当たり39円で売電する。自治体側の視点からみると、既存の資産を新たな収益源として生かせるメリットがある。

事業スキーム図 出典:神鋼環境ソリューション

 今回建設する2カ所の発電設備は今後FIT認定を取得し、2017年9月末をめどに神戸市、高砂市それぞれと発電事業契約を締結する計画だ。発電開始時期は両施設ともに2018年4月からを予定している。

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