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» 2017年10月23日 09時00分 公開

スマートホーム:中層マンションで「Neary ZEM」を実現、全戸で36%の省エネに

大京が兵庫県に建設するマンションが国交省の「2017年度(第1回)サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に採択。中層共同住宅でありながら、基準一次エネルギー消費量を75%以上削減する「Nearly ZEM(Nearly Zero Enargy Mansion)」を達成するという。

[長町基,スマートジャパン]

 マンション大手の大京はこのほど、国土交通省の「2017年度(第1回)サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に、同社が提案した「(仮称)芦屋サステナブル共同住宅プロジェクト」が採択されたと発表した。

 サステナブル建築物等先導事業は住宅・建築物で、「サステナブル性」という共通価値観を有する省エネ・省CO2、木造・木質化による低炭素化に関する先導的な技術の普及啓発に寄与する住宅・建築物のリーディングプロジェクトを公募するもの。評価委員会による評価結果に基づき国土交通省がプロジェクトを採択し、整備費などの一部を補助する。今回は応募総数24件のうち、10件が同事業のプロジェクトとして選ばれた。

 大京の芦屋サステナブル共同住宅プロジェクトは、兵庫県芦屋市に地上5階、地下1階建て総戸数79戸の分譲マンションの建設を予定している。中層共同住宅における「Nearly ZEM(Nearly Zero Enargy Mansion)」の実現、災害時に自宅で生活が持続できる、革新的な創蓄連携エネルギーシステムの導入および維持管理費の削減、地域の気候・特性を生かし、生物多様性に配慮した緑化計画、六甲の心地よい風を取り入れた建築計画により住環境をコントロール、物流効率化への貢献とIoT技術を活用した住生活の質の向上、などを提案している。

芦屋サステナブル共同住宅プロジェクト」の完成イメージパース 出典:大京

 具体的には、外皮性能の向上により断熱・省エネ性能を高め、さらにアルゴンガス入りLow-E複層ガラスの高性能アルミ樹脂複合サッシや、家庭用燃料電池「エネファーム」を導入するなどして、全戸平均36%の省エネを目指す。さらに建物屋上に設置する太陽光発電により、全戸平均44%の創エネも図る。これらの省エネと創エネにより、1次エネルギー消費量を約80%削減し、Nearly ZEMの基準である「75%以上削減」を全戸で達成する見込みだ。

 太陽光発電、蓄電池、エネファームの停電時自立運転機能および井戸用ポンプにより、停電時でも生活に必要な機能を補完しあう「創畜連携エネルギーシステム」を導入する。これにより災害時に電気、水、ガス全てのライフラインが途絶しても、一週間以上にわたって電力を供給し、生活を持続することが可能という。平常時は、日中は太陽光で発電した電力を蓄電池に蓄電して共用部の電力使用量を削減し、夜間は一定量を給電しながら電力のピークオフに貢献する。加えて井戸水を植栽自動かん水システムや共用部散水に利用することで、環境負荷を軽減しながら維持管理費の削減を目指す。

 この他、宅配物の再配達ゼロを目指し、住戸専用宅配ボックスを導入する他、地域情報・災害情報の発信を行う共用部デジタルサイネージなども導入する。

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