ChatGPTの登場から数年。後続サービスも続々と誕生し、ビジネスにおいて生成AIの活用は当たり前になりつつある。一方、毎日のように更新され続ける情報に追い付けず、まだその真価を発揮し切れていないという人も多いだろう。
そこで本連載では、エグゼクティブやインフルエンサー、企業内のAI活用推進者などの生成AI活用法に注目。圧倒的な実力を発揮する“トップ人材”たちは、どんな生成AIをどのように使いこなしているのか。そしてそんな人材を抱える企業は、どのようにAIを利活用しているのか──業界や職種を問わず追いかける。
今回は、IIJ(インターネットイニシアティブ)でネットワークマネジメントサービスの開発リーダーを手掛けつつ、社内のAI活用支援に取り組む藤本椋也さん(ネットワーク本部 基盤プロダクト開発部 応用開発課 兼 社長室 兼 サービス企画推進本部 AI事業推進室)によるAI活用術を紹介する。
メインの業務は開発なので、やはりGitHub Copilotへの依存度が一番高いです。最初のころは「賢いコード補完」くらいの印象だったのですが、最近は「思考を先読みされている!?」というくらい、的確にコードを生成してくれます。地味なところとして、forの書き方などちょっとした文法や書き方をいちいち検索しなくて良くなったのが大きいですね。いろいろな言語を触っていると基本的な構文も忘れるのです……。
使っていて特に感動するのは「キャメルケース」(最初の単語を小文字にし、それ以降の単語の先頭を大文字にする命名規則)から「スネークケース」(アンダースコアで単語を区切る命名規則)などの変換作業です(地味で申し訳ないですが)。コードを書いていると他の場所からコピペすることが多いのですが、単語の区切り方や大文字小文字など、コードごとに形式を合わせるのがとにかく面倒で……。スクリプトを書くほどでもないタスクを一発でやってくれます。素晴らしい!
自分はシェルスクリプトを書くのが苦手なのですが、普段使わない苦手な言語でもCopilotがベースを書いてくれるおかげでものすごく助かっています。
対話した時の感触ではChatGPTが一番好きです。自分の中でモヤモヤと浮かんだ考えを取りあえず話しかけてみて、対話しているうちに新しい気付きがあります。ChatGPTが正しい答えをくれるというよりは、本当に壁打ちの相手としてですね。
ただやはり書き込む情報については気を使うので、最近はTeamsから使えるMicrosoft 365 Copilotへの依存度が上がり始めています。
次回は、Sansanグループ内のAI活用を推進するという人材のAI活用法を紹介する。
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