米OpenAIは4月14日(現地時間)、新たなAIモデル「GPT-4.1」「GPT-4.1 mini」「GPT-4.1 nano」を発表した。コーディングと命令の追従性に長けたシリーズで、GPT-4oとGPT-4o miniを全般的に上回る性能を持つという。同日時点では、いずれもAPI経由でのみ利用できる。
GPT-4.1シリーズでは、コンテキストウィンドウ(AIモデルが応答を生成できるテキストの量)が増加。GPT-4oの12万8000トークンから最大100万トークンまで対応しており、長文の文脈への理解力が向上した。また、2024年6月時点までの最新知識も学習している。
また、4.1シリーズは画像理解にも優れている。特にGPT-4.1 miniが大きく性能を伸ばしており、画像理解の性能を比較するベンチマークではGPT-4oを上回った。
4.1シリーズの中でも、GPT-4.1 nanoが最も低コストで、高速なAIモデルに当たる。そのため、応答速度が重視されるタスクに最適という。GPT-4.1 miniは、多くのベンチマークでGPT-4oを上回る性能を持ちながら、レイテンシをほぼ半分に短縮しコストも83%削減することに成功しているという。
GPT-4.1はAPI経由でのみ提供し、ChatGPTでは利用できない。OpenAIは「ChatGPTでは、命令の追従やコーディング、知識における多くのアップデートが最新バージョンに段階的に取り入れている」と説明。今後もGPT-4oに多くの機能を組み込む予定としている。
またGPT-4.1の提供に際し、API経由でのGPT-4.5 Previewの提供を廃止する。移行期間を設け、7月14日に廃止する予定。
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