GMOインターネットグループによると、ヒューマノイド 熊谷正寿の二足歩行の移動はリモコン操作で実施。下半身の姿勢制御には、G1の標準制御を利用している一方、上半身の動きは同社がカスタマイズしており、発話内容に合わせてポーズを変えられるようにしたという。
対話機能には、米OpenAIが提供するリアルタイムのやりとりに特化したAPI「Realtime API」を利用した。GMOインターネットグループが24年12月に発表した、熊谷代表を模した回答ができるAIチャットbot「AI熊谷正寿」の開発や、GMO AIRが25年8月に日本科学未来館で実施した、対話型のAIロボットによって来館者を案内する実証実験で得たノウハウを活用。レスポンス速度を短くし、書き言葉ではなく話し言葉で返答できるよう調整した。
また、タブレット端末をG1の頭部にくくり付ける形になった背景として、GMOインターネットグループは「アイデアを出してから2週間で作り上げた」と明かした。対話機能は、AI熊谷正寿の開発などで培った知見によって素早く開発。一方、顔の部分は“より自然に”LEDディスプレイを搭載しようとしたものの「さすがに時間が足りなかった」とした。
なお、9月24日に発表したプレスリリースの写真では、G1に熊谷代表のお面を被せていただけであり、タブレット端末を装着する方式も最近変更したものという。加えて、イベント会場ではネットワークの不具合のため見られなかったが、タブレット端末に表示した熊谷代表の顔写真には、ヒューマノイド 熊谷正寿が話すのに合わせて動く機能も搭載。その他の機能も含めて順次アップデートしていく方針だ。
今後、GMOインターネットグループは、ヒューマノイド 熊谷正寿の社内での実用化に向け、会議や顧客対応、社員との1on1などで同ロボットを検証する。後日、検証リポートも公開する予定だ。
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