Webページを印刷しようとして、ページの右端だけが切れてしまったり、用紙1枚にうまく収まらなかったりした経験がある人は多いだろう。今回はWebページプリントを快適にするサービスやソフトをまとめてみた。
オフィスプリンタと言うと、プレゼン資料や企画書の印刷に使う用途をまず思いつくが、ここ数年はWebページを直接Webブラウザからプリントする機会も増えてきた。オンライン地図サービスや乗り換えサービスの検索結果を印刷しようとして、ページの右端だけが切れてしまったり、用紙1枚にうまく収まらなかったりした経験がある人も多いだろう。
すぐに始められる印刷コスト削減テクニックを紹介した前回に引き続き、今回はWebページプリントを快適にするサービスやソフトをまとめてみた。
はじめに紹介するのは「PrintWhatYouLike」。印刷したいページ内の画像やテキストを“編集”して、必要な要素だけにまとめてから印刷できるWebサービスだ。
英語のサービスだが、使い方は簡単。まずはトップページ中央のフォームに印刷したいページのURLを入力して、編集ページを開く。すると右側に編集するWebページが、左側には編集ボタンが表示されるので、編集したい部分のテキストや画像をクリックで選択してから、「Remove」「Resize」「Fit To Width」などのボタンを押せばいい。
Removeボタンで要らない部分を消去したり、Resizeボタンで目立たない部分を拡大したりして、ほどよいレイアウトを探そう。Undoやフォントサイズの変更、複数個所の選択にも対応しており、直感的に操作できるインタフェースのため、それほど作業に時間はかからないはずだ。作業を完了したら一番上のPrintボタンを押すと、ブラウザの印刷メニューが開く。
普段使っているブラウザでアクセスするだけで使える手軽さはなかなかいいし、ブックマークレットを用意しており、素早い編集が可能な点も便利だ。
ただし、日本語ページだと文字化けしたり、画像がうまく表示できなかったりする場合があり、すべてのWebページに利用できるわけではないので、その点にはご注意を。
お次は“印刷専用Webブラウザ”こと「WebPrint Browser」。Internet Explorerのコンポーネントを利用したブラウザで、Webサイトを表示した通りにそのまま印刷できるのが特徴だ。前回の記事で紹介したページ割り付けソフト「FinePrint」と組み合わせることで、さらに便利に利用できる。対応OSやさらに詳しい使い方などは、過去記事の「Webページのデザインを崩さずにそのまま印刷する」を参照してほしい。
プリンタメーカー各社も、自社製品向けに無料で利用できるWebプリントソフトを用意している。例えば、先日キヤノンが発表した「PIXUS」の新シリーズは、全モデルにInternet Explorer用プラグイン「Easy-WebPrint EX」を標準で付属している。
Easy-WebPrint EXは、画像やテキストといったページ内の要素を自動認識し、ユーザーが1クリックで消去したりサイズ変更したりできる。Webサービス「PrintWhatYouLike」とよく似ているが、クリップした要素を自由配置できたり、見出しを追加して体裁を整えられるなど、PowerPointのような機能も備えている。
このほかにも、Easy-WebPrint EXと同様の機能を備えたHPのWebプリントソフト「HP Smart Web Printing」や、Webサイトに直接アクセスしてPC不要でWebプリントが行える「HPアプリ」、エプソンのWebページ自動縮小印刷ソフト「EPSON Web-To-Page」など、メーカー各社が対応ソフトを提供している。普段使っているプリンタメーカーのWebサイトを一度チェックしてみると、新たな発見があるかもしれない。
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