コラム
» 2012年05月31日 11時30分 公開

CEOの気持ちは前向きだが……本音を言えないソーシャルメディアマーケターの失敗録

IBMの調査によると世界のCEOは大分ソーシャルメディアへの期待が高まっているようです。ですが、実際の現場はどうでしょうか。

[瀬戸和信,Business Media 誠]
誠ブログ

 IBMが最新の調査資料「2012 IBM Global CEO Study(英文)」をリリースしました。64カ国、1700人以上のCEOへ調査したものです。気になったのは、ソーシャルメディアについての項目。「最も利用する顧客接点とは?」という質問で、現在と未来の傾向を質問しています。右の図をご覧ください。

 現在、顧客接点の頻度が最も多いのは、面と向かって会話するFace to Face形式で80%。一方、最も低いのはソーシャルメディアの16%でした。しかし、今後3〜5年のうちにソーシャルメディアが57%まで向上するといいます。ようやく世界のCEOたちがソーシャルメディアに期待感を出し始めました(詳細はこちらで登録するとデータを閲覧できます。日本語での概要はこちらが分かりやすいです)。

 そんなCEOたちの期待とは裏腹に、ソーシャルメディアには問題もあります。

 先日5月18日に新規株式公開(IPO)を果たしたばかりのマーク・ザッカーバーグ氏率いるFacebook絡みの実例を紹介しましょう。

 先日、私の友人Aが2週間の海外旅行に出発しました。実にうらやましい話です。楽しい企画を練って、思い出に残る出来事をたくさん経験しました。そして、その出来事を伝えたいと思い、Facebookで共有しようとしました。……が、結局Aは何も共有できませんでした。

 なぜか? Aは、学校の同級生、会社同僚、競合他社、家族、名刺交換を1回しただけの人たちなど、公私の区別なくFacebookで活動していたからです。教えたくない人にもプライベートな事柄が伝わってしまう懸念がありました。つまりプライバシーが無防備な状態だったのです。

 別の例です。友人Bは、子供の野球クラブの父兄会で関係するある人から「ねえ、Facebookやってる? 今度見つけるからよろしくね〜」と言われました。しかしBにとっては、その人は絶対に友達になりたい人ではありませんでした。だから、Facebookで見つけられないように、本名を変更したのです。言いたいことが言えるネットワークを守るために。

 どんどん友達リクエストして、多くの人とつながるという意味では、Facebookは最適なツールです。でも、単純にたくさんの人とつながる、という意味だけでソーシャルメディアの利用価値が高まるわけではありません。

 世界のいろんな人とはつながるも、実は今、本音が言えなくなっています。きっと、Facebookからどんどん枝分けれしていくんでしょうね。(瀬戸和信)

※この記事は、誠ブログ「マーケターの失敗録(T_T):本音を言えないソーシャルメディア。」より転載、編集しています。

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