スマートフォンの用途で欠かせないのがWebブラウジング。その際利用するブラウザはPCと同じくさまざまな種類が出ています。Android向けブラウザの中から、気になる5つをピックアップしてみました。
最近、Androidユーザーに会うとつい聞いてしまうのが「ブラウザ、何を使っていますか?」という質問。大抵は「標準ブラウザ」との答えが返ってくるのですが、PC版でも人気の「Google Chrome」のAndroid版が出てからは(正式版のリリースは2012年6月)、「メインではないけど、Chromeは取りあえず入れている」人や、アプリ紹介サイトのランキングで上位だったという「Dolphin Browser HD」を使っている人がいました。私もAndroidユーザーですが、普段使っているブラウザは「Sleipnir Mobile」です。
ここ数カ月の間にAndroid向けの各ブラウザは大幅なアップデートをしています。例えば「Firefox」。6月末の最新版でFlashに対応し、ページ閲覧時の表示速度は従来比2〜3倍に高速化しました。開発コードを設計段階から根本的に見直す大幅改修だったそうです。「Dolphin Browser HD」は、起動中にスマートフォンに話しかけるとWeb検索やページのお気に入り登録をする音声認識機能を6月に追加していて、精度もなかなかいいです。Sleipnir Mobileも7月のアップデートでSNSや他のWebサービスとの連係機能を強化して、ページの共有や後で読む動作がより少ないステップでできるようになりました。
これまではPCで好みのブラウザを使っている人がスマートフォンでも入れてみた、が大抵のパターンだった印象ですが、これからは各自が好みのモバイルブラウザを選択していく機会が増えるかもしれません。そもそも、スマートフォンのブラウザにこだわりはない人も多いかもしれませんが、標準ブラウザだけを使い続けるのはもったいない、と個人的には思っているのです。
ここでは、2012年7月現在でリリースしているAndroid向けブラウザの中からオススメの5つをピックアップ。各ブラウザの特徴を挙げながら紹介してみたいと思います。
対応OSや提供元は以下の通りです。価格は全て無料。
ブラウザ名(アルファベット順。クリックでGoogle Playに飛びます) | 対応OS | 提供元 |
---|---|---|
Chrome | Android 4.0以上 | |
Dolphin Browser HD | Android 2.0.1以上 | Mobotap |
Firefox | Android 2.2以上 | Mozilla |
Opera Mobile | Android 1.6以上 | Opera Software ASA |
Sleipnir Mobile | Android 2.1以上 | Fenrir |
アドレスバーでの検索、シンプルなユーザーインタフェースなど、PC版Chromeの特徴を引き継いだものとなっています。Googleアカウントを持っていれば、PCとスマートフォンのブラウザ設定を同期できるのも便利です。
ブックマークについては、PC版とモバイル版を分けて管理することも可能です。また、閲覧履歴を残さないシークレットモードも搭載しています。難点を挙げるとすれば、Android 4.0以降のOS上でしか動作しない点でしょうか。
ジェスチャー機能、音声認識機能などが特徴のブラウザ。ジェスチャーはページを「進む」「戻る」「タブを閉じる」動作を、設定した指の動きで実現します。自分の好きなジェスチャーを設定することも可能です。
その他、インタフェースや機能を自分好みにカスタマイズできるアドオンを利用すれば、フルスクリーン表示や好きな個所をスクリーンキャプチャーするなど、さらなる機能拡張もできます。
片手で使いやすいよう、操作系のアクションを画面右上に集中したユーザーインタフェースとなっています。自分が今開いているタブ数の確認や新規タブの作成が簡単にできます。
PCとの同期も可能で、既存のFirefoxでも人気のアドオンも充実しています。HTML5に標準対応していて(モバイルブラウザのHTML5対応状況へのリンク)、リッチなWebアプリケーションをFirefox上で動作させることも可能です。
メニュー機能を右下のボタンに集中させ、そこからブックマークやページ内検索、共有、各種設定などが選べます。初回利用時にはFacebookや英語圏のサイトがスタートメニューになっていますが、PC版と同期すれば、いつも使っているブックマークがそのまま反映されます。
タブ切り替えの際には画面下にページイメージが表示されるのが分かりやすいです。またFlashにも標準対応していて、自動再生や無効、タップして再生から動作を選択できます。
ちなみにモバイル向けのOperaには、Opera Mobileの他にも低スペック端末向けの「Mini」があります。MiniはレンダリングをOperaのサーバで行い、コンテンツダウンロード前に圧縮するのに対して、Mobileはレンダリングエンジン「Opera Presto」によって端末側でレンダリングをするという違いがあります。
ジェスチャー機能やWebサービス連係機能が特徴のブラウザ。画面をL字などになぞることで「戻る」「進む」「閉じる」「更新」「復元」の動作ができます。またPCと同期するIDを取得しておくことで、TwitterやFacebook、DropboxなどのWebサービスと連係し、少ない操作でページの共有や保存、後で読むを選択できるのが便利です。
インタフェース面での特徴は、ページを開くまでの状況をアドレスバーの上のステータスバーで確認できたり、開いているタブが常に画面下に表示するので、タブの切り替えが簡単にできます。
以上、5つのオススメAndroid向けブラウザをピックアップしてみました。この他にも携帯電話向けサイトとPC向けサイトの切り替え表示ができる「Angel Browser」なども、個人的には気になっています。いろいろ試してみて、ぜひ自分好みのブラウザが見つけてもらえればと思います。
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