主要取引先に依存する経営への“警鐘” そごう倒産で破綻に追い込まれたアパレル企業に学ぶあなたの会社は大丈夫? 『倒産の前兆』を探る(9)(4/4 ページ)

» 2019年09月03日 05時00分 公開
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主幹事業を整理する覚悟も必要

 光和創芸が倒産に至った一番のきっかけは、言うまでもなく、主要取引先だったそごうが倒産したこと、さらには業界不況のなかで、取引先から不利な取引条件を突きつけられたことだった。そこで同社が有効策を取りえたとしたら、それは何だったのか。

 たとえ主幹事業であっても、外部状況の変化によって不採算事業となったのなら、思い切った事業整理を行い、本来はサブだった事業に注力するといった策も必要だったのかもしれない。多くのファンを獲得しながら倒産を免れなかった同社の事例は、何を守り、何を捨てるかという判断の難しさを物語っている。

著者プロフィール

帝国データバンク 情報部

1900年創業の民間信用調査会社。国内最大の企業情報データベースを保有。帝国データバンク情報部は、中小企業の倒産が相次いだ1964年、大蔵省銀行局からの倒産情報提供に応じるかたちで創設。情報誌「帝国ニュース」の発行、「全国企業倒産集計」などを発表している。 主著に『なぜ倒産』(日経BP社)『御社の寿命』(中央公論新社)『あの会社はこうして潰れた』(日経BP社)などがある。


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