では、これからのウィズコロナ、アフターコロナに向けて採用弱者にならないためには、採用担当者は何をするべきでしょうか。
まずは、新しい手法にチャレンジすることです。採用に苦戦していたある飲食チェーンでは、コロナを機に初めて実施したオンライン説明会の参加者数が徐々に増え、しかも全体の6割が地方学生だったそうです。自宅から気軽に参加できるオンラインイベントは学生の参加率を上げることができ、また企業との接点が持てず困っている地方学生にもアプローチができるようになりました。今までやったことがない採用手法でも、このように新しい発見があり、うまく活用すれば自社の新たな採用手法になるはずです。
また、「スカウト型採用」にチャレンジしてみるのもいいでしょう。i-plugが提供している「OfferBox」やエン・ジャパンの「iroots」など、学生が登録した情報を基に企業側から能動的に採用するスカウト型採用は、昨今の一つのトレンドともなりつつあります。
スカウト型の採用も、トレンドとなりつつある(出所i-plug「OfferBox」公式Webサイト)
ディスコの「6月1日時点の就職活動調査(速報)」によれば、既に内定を取得した21年卒の学生のうち、半数以上が「本命の企業がまだ選考中」という理由で就活を継続する意向のようです。特に今回は、企業も学生も慣れないオンライン選考が中心となるので、学生が本当に自分に合っている会社を探すために就活期間が長期化する可能性もあります。新しい手法に取り組むことで、自社の採用の可能性が広がるはずです。
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