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焼肉への業態転換を図るワタミ 清水邦晃社長が語るアフターコロナでの勝算居酒屋市場は7割まで縮小か(3/3 ページ)

» 2020年11月04日 18時35分 公開
[武田信晃ITmedia]
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8年で売上倍、営業利益3倍強を目指す

 記者は清水社長へのインタビューの中で「ミライザカと鳥メロは鶏肉が看板メニュー。今回は牛肉ということで両方が看板メニューになるということか? そうなると、鶏肉と牛肉でブランドイメージがどっちつかずになるのではないか」と聞いた。

phot 鶏肉と牛肉でブランドイメージがどっちつかずになるのではないか?
phot 忘年会に向けての戦略(ワタミ提供)

 清水社長は「そこは私たちも非常に悩んだところでした。ただ、牛肉はごちそう感がある。今は何か目的があって来店する人が多いので、牛肉のごちそう感は捨てがたかった。もし牛でだめなら違うものに取り組むなど臨機応変に対応してニーズをつかめるようにさまざまなチャレンジをしていく」と決意を表した。

 ワタミグループの2022年3月期中期経営計画によると2022年3月期に売上高1000億円、営業利益30億円、25年3月期が同1500億円、同60億円、29年3月期では同2000億円、同100億円との目標を掲げている。そのために生産性を向上し、FC展開を加速することなども打ち出した。

phot ワタミグループの2022年3月期中期経営計画(同社Webサイトより)

 非接触によって感染リスクを減らす意味では、同グループが展開している宅食事業「ワタミの宅食」が有望にも思えるものの、2018年上期末の食数は24万食、2019年上期末では8000食減の23万2000食と前年の数字に届かなかった。テークアウトや宅配需要が見込まれる中、宅食事業の立て直しも鍵となるだろう。

phot ワタミの清水邦晃社長
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