ホリエモンが人工衛星事業の新会社設立 インターステラが目指す“ロケット×人工衛星”の統合型サービスとは?ホリエモンが仕掛ける「宇宙ビジネス」(3/3 ページ)

» 2020年12月25日 19時12分 公開
[田中圭太郎ITmedia]
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収益化できるビジネスを事業化し資金調達を目指す

 「Our stars」は、当面はISTとオフィスをシェアしながらも、衛星事業に携わる人材を独自に募集していくという。ISTの事業として取り組むのではなく、あえて新会社を設立した理由を、堀江氏は次のように語った。

 「ロケットの開発には長い時間がかかります。ZEROを打ち上げることができても、それ以降ロケットの新規開発をしないかというと、もっと大型のものや、有人で飛べるものなどの開発を当然するわけです。資金調達の面では息の長い投資をしてくれる投資家しか集まりません。

 そこで、収益化しやすいビジネスを切り出して、収益を得ることができれば、投資家の方々も資金回収しやすくなり、資金調達もしやすくなります。

 つまり、短期的に収益化できる部分を先に切り出したということです。何年かで事業化ができれば、資金は回収できます。上場することで新会社で調達した資金を、ロケットの購入という形でISTに投資するといった流れができればと考えています」

 「Our stars」の設立は、顧客にロケットと人工衛星の統合型サービスを提供すると同時に、ISTのロケット開発を支えるための事業ともいえる。本格的なサービスの展開はZEROの打ち上げが実施されてからになるものの、実証衛星の打ち上げなどはZEROの打ち上げに先行して別の手段で行われる可能性もある。ISTのビジネスは、「Our stars」が立ち上がったことで、新たな段階に入る。

phot 2020年4月に行われたオンライン記者会見で話す堀江貴文氏(背景の写真は18年6月に打ち上げに失敗して爆発したMOMO2号機)
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