パナ技術で加速の「おもてなし」火鍋チェーン海底撈、純利益9割減の衝撃浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(2/5 ページ)

» 2021年03月11日 07時00分 公開
[浦上早苗ITmedia]

GDPプラスも飲食店は壊滅的打撃

 海底撈の19年の純利益は、23億4700万元(約390億円)。そこから90%減となると、20年の純利益は2億3500万元(約39億円)の見通しだ。中国はコロナ禍をいち早く脱し、20年の経済成長率(GDP)もプラスに踏みとどまった。

 ただし飲食業界は他国同様、壊滅的な打撃を受けた。20年1月の春節休暇直前に新型コロナウイルスが広がり、多くの地域で2〜3カ月にわたって飲食店の休業や入店制限が求められたが、日本のような休業補償はほとんどなかった。

 さらに「大勢で鍋をつつく」ことになる火鍋店は、武漢のクラスター拡大の原因としてやり玉にも挙げられた。このような逆風の中、海底撈の20年の純利益が黒字を維持できたのは、「踏ん張った」といえるかもしれない。

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