ダイハツはつい先日、AセグメントのSUVであるロッキーに、シリーズハイブリッドモデルを設定した。ヒットを記録中のロッキーに、新たな選択肢が加わったことでさらなる拡充が見込めるだろう。
またダイハツは「電気を使わずに省資源を達成する」という方針でやってきたが、昨今のカーボンニュートラルの流れに抗しきれず、電動化に切り替えた形だ。筆者の正直な気持ちでいえば、気の毒でならない。
ミライースの最廉価モデルは86万円でリッター25キロの性能。おそらくは、生涯走行距離を15万キロまで取ったとしても、LCAで計算してCO2排出量でこの性能に勝てるBEVは、おそらく現在1台も存在していないと思われる。このことからダイハツの心中は察して余りあるが、とにかく現在の世間の流れは、電動化すれば良いのであって、その結果CO2排出量が増えることは気にしないことになっているようなので、非合理的だが仕方がない。
さて、話は戻って、ダイハツはおそらくこのシリーズハイブリッドをやがて軽自動車にも投入するだろう。バックには親会社のトヨタが付いているので万全だ。
ということで、国内自動車メーカー各社の昨年1年を中心としたカーボンニュートラル戦略をまとめてみた。全体的なイメージがつかめれば幸いである。
1965年神奈川県生まれ。1988年企画室ネコ(現ネコ・パブリッシング)入社。取次営業、自動車雑誌(カー・マガジン、オートメンテナンス、オートカー・ジャパン)の編集、イベント事業などを担当。2006年に退社後スパイス コミュニケーションズでビジネスニュースサイト「PRONWEB Watch」編集長に就任。2008年に退社。
以後、編集プロダクション、グラニテを設立し、クルマのメカニズムと開発思想や社会情勢の結びつきに着目して執筆活動を行う他、YouTubeチャンネル「全部クルマのハナシ」を運営。コメント欄やSNSなどで見かけた気に入った質問には、noteで回答も行っている。
今年読まれた記事と、全力で止めたい超小型EV「C+pod」
EVの行く手に待ち受ける試練(前編)
バッテリーEV以外の選択肢
内燃機関から撤退? そんな説明でいいのかホンダ
EV生産比率を5倍に増やすマツダと政府の“パワハラ”
2021年乗って良かったクルマCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング