マーケティング・シンカ論

データドリブンセールスで重要なことは? データに向き合える体制を構築することデータドリブンセールスを考える(1/4 ページ)

» 2023年03月29日 08時00分 公開

 これまでの記事では、B2Bにおけるデータドリブンセールスを題材に、データドリブン組織での協業プロセス、カスタマージャーニー、KPI設計、そして分析ユースケースの作り方までを説明してきました。

 最終回となる今回は、テックリード(エンジニアチームのリーダー)の視点から、これまで説明してきたプロセスに私たちがどう関わって、どのようにデータ基盤にまで落とし込んでいくのかをお話します。具体的には、UXやBXとのプロジェクトへの取り組み方、データ基盤の全体像、データ流れ図を中心に、データ基盤構築のヒントをご紹介いたします。

UX・BXのアイデアの裏とりをしよう

 データドリブンの実現に向けた大前提として、初期フェーズでUX・BXチームが中心となって行う業務整理や分析ユースケース策定の際に、テックリードは、仮説を実現するための裏とり(フィージビリティスタディ)を行います。

 例えば、売り上げにつながる施策を考える上で、顧客属性と売り上げの相関を調べたいとします。このとき、売り上げ実績のある顧客だけではなく、リードの段階あるいはその手前のWebサイト回遊記録までさかのぼり、全体を網羅した統計データが必要という話題があがったとします。

 ここでテックリードは、現状のシステムのままでは実現不可能な要素に対し、解決策の提案を行います。

 このように課題に応じて改善手法を使い分けていきますが、特に中心的役割を果たすのが「データ基盤全体像の作成」と「データ流れ図の作成」です。

 この2つがあるとデータドリブンの実現に向けたデータ基盤への見通しが立てやすくなります。

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