なぜホンダは伸び悩むのか 11年連続首位「N-BOX」が抱えるジレンマ高根英幸 「クルマのミライ」(2/5 ページ)

» 2026年05月01日 08時00分 公開
[高根英幸ITmedia]

独創性と“ホンダらしさ”でヒットを連発

 そもそもホンダは、二輪から軽自動車メーカー、そして普通車へと発展してきたメーカーだ。そのため、初期は空冷で直立2気筒エンジンというオートバイのエンジンをスケールアップした構造のパワーユニットを搭載していた。

 そこからバリエーションを増やすが、国の政策で自動車メーカーを再編成しようとした際、普通車メーカーへの発展の道が絶たれないように、メーカーの技術力を証明するためにF1GPへ参戦したのは有名な話だ。

 これはかなり無茶な計画であったが、英国のレーシングカーコンストラクターであるクーパーガレージの協力も得て、F1マシンを完成させ、優勝までこぎ着けたのだからすごい。当時の技術力と情熱が相当なものであったことは想像に難くない。

1964年にホンダが初めて開発したF1マシン、RA271。アルミモノコックに空冷V12気筒エンジンなど、他チームには見られない技術が盛り込まれたが、最初はトラブル続きだった。しかし改良を重ね、翌年のRA272で初優勝を遂げる(写真:ホンダ)

 そうしてホンダは四輪メーカーとしての扉をこじ開け、米国のビッグ3がさじを投げた厳しすぎる排ガス規制もクリアするエンジンを搭載して、世間をあっと言わせた。

 バブル期のホンダは、アイデアに満ちたクルマを次々と登場させ、ヒットを連発。それは独創性のある技術とホンダらしさを感じさせるデザイン的な魅力にあふれていた。

 また、英マクラーレンのエンジンサプライヤーとしてF1GPにも復帰を果たし、最強エンジンの名をほしいままにしたのだった。

 だが企業規模が大きくなるほど、ホンダとライバルたちとの差が曖昧になっていった。2000年代に入ると、ミニバンや高級車市場で販売競争を繰り広げることになるが、ホンダらしい技術やデザインは薄れてしまった印象があった。

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