――日本のデジタル化の進展についてお聞きします。2021年9月にデジタル庁を設立しましたが、一部では「動きが遅い」という声もあります。この点についてどうお考えですか。
指数関数的な成長というのは、初期段階ではどうしても動きが遅く見えるものです。パンデミックの最中、日本のリーダーシップ層は「従来の『ハンコ文化』は安定した世界では機能するが、カオスのような状況下ではもっと素早く順応しなければならない」と指摘しました。
そこで重要なのは「誰も取り残さない」ということです。慶應義塾大学の村井純教授も「デジタルは武士道のようなものだ」と話していました。つまり、テクノロジーを良いものとして使いつつ、誰一人取り残さないという精神が大切だということです。これは日本の強みだと思います。
台湾も同じですが、単にテクノロジーをデザインして、そのループに入るよう人々に強制することはできません。日本でも台湾でも、そうした強制的なやり方はうまくいかないでしょう。なぜなら、人々は会話の完全性やプライバシーを大切にしており、政府に監視されたくないと考えているからです。支払いデータなども、誰が何を払っているか政府に全て把握されることには抵抗があります。
ですから、他の一部の国で通用するような「一元化されたソリューション」は、日本や台湾では受け入れられません。
「KPIは睡眠時間」──オードリー・タンに聞く、日本企業の生産性が上がらない根本原因
NVIDIAフアンCEOが語る“日本復活”のシナリオ 10年続く半導体バブルと「原発活用」の勝算
「学歴は無価値に」 米トップエンジニアが明かす、AI時代に“大化けする人材”の共通点
オードリー・タン氏に聞く「どうしたらテクノロジーは人を幸せにできるの?」
日本発のブランドを“世界に売る”AIベンチャー 社長に聞く「海外展開の秘訣」
銀座の寿司をシリコンバレーへ ECサイト支援企業がスタンフォード大とハッカソンを共催したワケ
「日本なくしてNVIDIAはなかった」 フアンCEOが語った真意は?
NVIDIAフアンCEOが「1on1」をしない理由 “階層なき”組織運営は機能する?
ChatGPT創業者が慶大生に明かした「ブレイクスルーの起こし方」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング