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イタリア、そしてフランクフルトショー……2007年を振り返る+D Style モテるクルマの選び方

2007年、みなさんはどんな1年でしたか? 私はいろんなクルマに乗り、いろんな場所に行きました。今回のモテ車は、撮りためた写真とともに今年を振り返ってみたいと思います。

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イタリア車を巡る旅にて訪れたアルファロメオ博物館にて。マニア垂涎のクラシックカーがなんと炎天下に展示……というか放置? こんな状態で見られることが、現地にまで赴く価値というもの

 みなさ〜ん、忘年会、続いてますかぁ?!
 あっという間に年の瀬。私も例にもれず、あちこち顔を出させていただいています。

 普段は現場でほんの少ししかオハナシできないような各所のスタッフと、ゆっくりグラスを傾けられるのも嬉しくて、忘年会って素敵な風習だな、なんて思ったり。

 皆さんにもどうかアルコールやどんちゃん騒ぎで今年の厄を落としていただいて、ココロ安らかに新年をお迎え頂きたい、と切に祈る私です(もちろん、飲んだら乗るな! は大前提で!!)。


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フィアットオート本社工場の壁を切り崩して造られた、「ミラフィオーリ・モーターヴィレッジ」。日本未導入モデルの宝庫でウハウハ。限定発売される、FIAT PANDA100HPも展示されていました。ディーラーの機能も兼ねているので、普通に商談しているロコも多数でした

 みなさんにとっては、どんな1年でしたか?? 私は撮りためた写真とともに、今年を振り返っています。

 いろんなクルマに乗ったなぁ……いろんなシンポジウムに行ったなぁ……勉強し過ぎてオデコににきびができたなぁ……(余談)なんて振り返れば振り返るほどに、とんこつラーメン油多メ! なこってり味の1年だったことを、改めて実感。それでも胸焼けするどころか、自らチャーシュートッピング! 大盛りで!! ってな具合で貪欲に渦中へダイブしてこられたのは、単純に自動車の持つ楽しさ、奥の深さを知ってしまったからに他なりません。


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美しい北イタリアの古都・ブレッシアは、ミッレミリア一色に染まります

 もともと旅行や転地が大好きな私が、導かれるように色んな国に行った事も、今思えば「お導き」のような……。

 自腹取材! ってことでヨーロッパに2度渡り、出て行くオカネも多かったけど(涙)、マイレージは貯まりまくったけど(喜)、これから私は何を感じ、何を伝えてきたいのか……それを再確認できた1年でもあった気がします。

 今まではただ景色の美しさやその土地の風土に感激していただけの私が、自動車というフィルターを通して旅先を見ることによって、より豊かな旅ができるようになったことも、大きな喜びのひとつ。


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スタート地点そばの広場にて、人ごみ出現! ナンダナンダと近づくと、550のスピードスター!! 写真撮られまくりのオーナーは、案外嬉しそう。マニアにせがまれて、ボンネットまで開けていました。なんとこの車両はドイツからのエントリー

 日頃試乗会が行われるのは箱根や山梨で、これも普通女子はひとりで日帰りじゃ行かないだろう!! って距離を単身移動しているという意味では、毎日がトラヴェリング、なんてカポーティの「ティファニーで朝食を」のホリーみたいだけど、やっぱり大きな意味で私を揺さぶったのは、イタリアとフランクフルト・モーターショーだったのでした。

 石畳のシックなミラノの町を駆け抜けるランチア、フィアット、スマート。

 コンパクトカーというものの価値を見直させてくれたイタリア。


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いよいよスタートです! こんな博物館に並んでるようなクルマが軽快に走り出します。乗り込んだ2人はまるでヒーロー。……出たいっっ!! しかし、クラシックカーレースは、車両もメンテナンスも非常に高価なことで有名。誰か誘ってください……

 そして、見た目は素敵なんだけど、クルマで走ったら最悪! な石畳。世界でも類を見ないほどの悪路を持つイタリアだからこそ開発される、素晴らしいサスペンション(色んなタクシーに乗って気づいたのは、「ムルティプラ・タクシーは当たり!!」ということだったりして……改めて実感)。

 だけどだけど、何といっても、世界最大のクラシックカーレース、ミッレミリアは、忘れることができません。

 ブレッシアという北イタリアの町を出発しローマへ南下、そして違ったルートでブレッシアに戻ってくる、1000マイルのタイムトライアル式公道レース。1000マイル、イタリア語でミッレミリア。


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公道レースなのに、こんな風に仕切りもなく、パイロンも警備員もおらず。大人なのか、無責任なのかよくわかりませんが、この開放感がなんともいえずに素敵。すぐそばで車両が見られるなんて、感激です

 ブレッシア駅からスタート地点となる広場まで、町全体がミッレミリアに染まり、洋品店もバール(バーなんだけど軽く食事もできてコーヒーも飲める)もブランドショップもみんな、赤い矢印のロゴマークに彩られる様は圧巻です。

 そして、コースサイド、路肩の特等席のリストランテではスタートの何時間も前から子供も、大人も老人もが集い、何度もシャンパンのグラスを合わせ、夕暮れ時のスタートを待ち詫びる……。なんだかそのすべて、集う人々の笑顔が、ヨーロッパにおけるモータースポーツに対する根底の意識の高さ、歴史の深遠さ、深く根付く自動車への愛情、その原点を示唆しているようでした。


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フランクフルトショーで、一番印象に残ったのはメルセデス。巨大スクリーンには「ROAD TO THE FUTURE」と掲げられ、エコカーがずらっと展示されました。あまりの 迫力にカナリ感動

 「ここはレース天国?」と思えるほどのあったかい空気がそこここに満ちていて、胸いっぱいに感動してしまった。

 レースは車両の古い順に出発。そのたびに起こる大歓声。

 出場するクラシックカーの状態のよさにも感激。時を超え丁寧に愛されてきた旧車たち。心地よく回るエンジン。


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東京モーターショーでは、エコはモチロン、安全性能やこれからの高齢社会を視野に入れたモデルが展示されました。スズキのサスティナブル・モビリティ PIXY&SSC。この開発秘話に涙

 もちろんレースの総てを見て回るわけにはいかず、スタートを見てブレッシアを後にしたのだけれど、「ああ、素敵なものを見せていただいたな……」とひたすら感動してしまったのでした。

 そして、このコラムでも幾度となく書かせていただいた、フランクフルト・モーターショー。

 こちらはもう、今さら敢えて書く必要はないのかもしれませんが、私のクルマに対する、そして環境に対する意識を120%変えてくれたのはこれでした。


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東京モーターショーで最も私の心を動かした、アルファロメオ 8Cコンペティツィオーネ、お値段2259万円!! 500台の限定生産で既に完売しているそう。カッチョイイ……高い……(涙)

 最先端のテクノロジーがもたらす、燃焼システムや安全性能が、とてつもないところまで進んでいるのを目の当たりにしたのです。

 ますます厳しくなる自動車の立ち位置ですが、自動車の未来は明るいと信じさせてくれるようなロードマップを見せてもらったようでした。

 きっとモビリティがもたらす快適さ、楽しさ、喜びは継続していける。未来の自動車はきっと、悪者なのではないという希望です。


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東京の道路環境を知れたことも、勉強になりました。首都高西新宿JCTの開通前見学会に参加。県央道、外環道、中央環状の3環状が開通するのは10年後。本当に渋滞はなくなるのでしょうか。注目していきたいと思います

 事実、ステアリングを握ることで生まれる笑顔を、日本でも、それこそイタリアでも、私はこの目で見てきたのですから。

 と、いうわけで。

 自動車業界はノンストップ、ますます面白いことになってくるでしょう。どうぞ来年もこの「モテるクルマの選び方」、愛してくだされば幸いです。


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今年、乗ることができて一番興奮したのは、ホンダの燃料電池車、FCXコンセプトでした。ツインリンクもてぎのオーバルコースで行われた試乗会では、乗った誰もが感嘆!! まるで飛行機のような、無音で異次元の加速、そのトルクフルな感覚。フルカーボンボディは軽量化のためじゃなくて「カッコイイから」という開発者さんの言葉に、燃料電池車のはもっともっとかっこよく進化する! と確信しました。アメリカでリースが始まりますが、ちょっと行って今度は公道で乗ってみたい!

 皆さんのカーライフが、2008年も素晴らしいものでありますよう!!

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筆者プロフィール

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今井優杏(イマイ ユウキ)

2006年にレースクイーンを引退し、レースを通じて知ったクルマの素晴らしさを伝えたい! とモータージャーナリストに転身。また、MCとしても、モータースポーツ関連イベントを中心に幅広く活動中。
愛車はFIAT・バルケッタ(赤)。ラテンのクルマを愛する情熱系。
クルマは所有も運転もJOIA(喜び)。もっと楽しみましょう!!


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