ボディーカラーはムーンブラック1色で、女性にはとっつきにくい印象を与えてしまうかもしれないが、撮影時の重量は約302グラムと非常に軽く(日本ビクター「GZ-HM570」(レビュー)とほぼ同じ)、だれにでも扱いやすいコンパクトさを実現している。実際に手にした印象も重さを感じさせないもので、長時間持ち歩いても疲れにくいだろう。
ただ、渋いブラックの見た目から受ける印象とは裏腹に、レンズ前にフィルターねじが切られておらず、アクセサリーシューや外部マイク端子などのコネクタもない。拡張性を大胆にカットすることで、周辺機器の力を借りて機能を補わずとも、本体だけで幅広いシーンに対応できることをはっきりと打ち出しているわけだ。
本体背面には動画撮影・静止画撮影・再生の各モードを切り替えるスライドスイッチを配置しているのをはじめ、本体上部に手ブレ補正とiAオートのボタン、そして液晶モニターの下には録画開始・停止やズーム、メニュー呼び出しなどのボタンと、専用のスイッチやボタンが本体の各部に数多く並んでいるのもHDC-TM70の特徴といえる。
ライバル各社はカメラ本体からボタン類を極力減らす方向で進めており、液晶タッチパネルによるソフトウェア的なボタンで代替させたり、ひとつのボタンに複数の機能をそのつど割り当てたりといった操作系が主流になってきた。本体の見た目はともかく、こうした操作系では、意図しないボタン操作を防げるメリットが得られる半面、操作の手順自体はどうしても増えてしまう傾向にある。HDC-TM70でも液晶タッチパネルにしか用意されていないボタンはたくさんあるのだが、従来のカメラに慣れ親しんだ人には、数多く並ぶボタンの存在はかえって魅力に映るだろう。
HDC-TM70は、カメラ任せで撮影を楽しめることに機能を絞り込んで進化させるという、明確な性格づけがなされた製品だ。名前つきで特定個人の顔を識別できる個人認識機能も、撮影する人や撮影対象がある程度固定されるという、家庭用カメラならではの特性に注目した点で、従来の製品からの進化と可能性を感じさせてくれる。フルHDビデオカメラならではの精細な画質を確保しながら、広角側・望遠側ともに進化したズームレンズも大きな魅力で、家族の記録を中心に考えている人なら外せない候補になるだろう。
1991年7月17日生まれ、東京都出身、AB型。チョコレート大好き(1日約1キロ食べています)! 動画共有サイト「zoome」で「チョコ姫★倉岡生夏」ムービー日記更新中
チョコ姫★倉岡生夏:http://zoome.jp/kinatsu/
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR