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ソニー、10倍ズームレンズの“フルハイビジョン3Dハンディカム”「HDR-TD10」

» 2011年01月13日 23時07分 公開
[ITmedia]

 ソニーは1月13日、撮像素子とレンズ、画像処理エンジンを2つずつ搭載し、左右両眼用に1920×1080ピクセルのフルハイビジョン映像を撮影できる“フルハイビジョン3Dハンディカム”「HDR-TD10」を4月より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は15万円前後。

photophoto “フルハイビジョン3Dハンディカム”「HDR-TD10」

 新製品は1/4型 総画素420万画素の裏面照射型CMOSセンサー“Exmor R”を2つに、3D撮影時34.4〜344ミリ(16:9 2D撮影時は29.8〜357.6ミリ)のGレンズを2つ搭載しており、1台のビデオカメラで3D映像を気軽に撮影できる。撮影した3D映像はビデオカメラ本体の3.5型 裸眼立体視の3D対応液晶で楽しむほか、カメラと3D対応の薄型テレビ「BRAVIA」をHDMI接続すれば、大画面で鑑賞できる。

photophoto 2つのレンズが並ぶ。レンズの中心間は31ミリ(写真=左)、122.9万画素 3.5型タッチパネル液晶は裸眼3D対応(写真=右)
photophoto 液晶を開いた内側には液晶の2D/3D切り替えスイッチ(写真=左)、後部には2D/3D撮影を切り替えるスイッチがそれぞれ用意されている(写真=右)

 HDMI接続時の3D映像信号伝達にはフレームパッキング方式が採用されており、同方式に対応する3Dテレビならば、左右両眼で1920×1080ピクセルの映像を楽しめる。なおフレームパッキングに対応しない3Dテレビと接続した際には、サイドバイサイド方式での表示となる。

 3D撮影時の記録方式は映像コーデックにMPEG-4 MVCを利用した独自形式で保存される。内蔵メモリは64Gバイトで、SDメモリーカード(SD/SDHC/SDXC対応)およびメモリースティックDuoの利用できるメモリスロットも用意されている。保存した3D映像データはPCないし別売のUSB外付けHDDへ保存できるが、現在ところHDDレコーダーへの転送はサポートされていない。

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 AVCHDの2D撮影時には1コマあたりの情報量が60i(インターレース)の倍となる60p(プログレッシブ)記録のほか、フィルム映画のような映像表現を可能とする24コマ/秒の24p記録モードも利用できる。なお、AVCHDの規格に60pの規定はないため、1920×1080/60p記録については独自規格となる。

 レンズは3D動画撮影時34.4〜344ミリ(2D動画撮影時29.8〜357.6ミリ)の“Gレンズ”で、光学ズーム倍率は3D動画撮影時で10倍、2D動画撮影時で12倍。光学式手ブレ補正も搭載しており、ワイド側の画角について強力な補正を行う「アクティブ」モードは3D/2Dを問わず利用できる。

 撮影状況をカメラが自動認識して最適な設定を適用する「おまかせオート」や画面内で検出されている顔をタッチするとその顔を優先的に検出する「優先 顔キメ」、笑顔の自動的に撮影して静止画として保存する「スマイルシャッター」といった既存ハンディカムの備える機能も搭載している。

 マイクは5.1ch録音に対応したほか感度を既存機種(HDR-CX550Vなど)に比べて約2倍に高め、風切り音をソフトウェア的にカットする機能も備えている。液晶には各チャンネルの音量を確認できるレベルメーターを表示させることもできる。本体にはステレオスピーカーも搭載する。サイズは86.5(幅)×74(高さ)×148.5(奥行き)ミリ、約720グラム(撮影時重量)。

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3D撮影対応“ハンディカム”。価格は未定。


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