なんともまあ、無茶(ほめ言葉として受け取ってください)なデジカメを作ったもんだなあと思う。オリンパスの「OLYMPUS SZ-30MR」である。
見た目はカメラっぽいデザインをした普通の高倍率コンパクト。やや分厚めだが、日常用として気になるほどじゃない。でもそこに詰め込まれたスペックはちょっと普通じゃない。
この普通じゃないスペックのレンズにいろんな撮影機能を詰め合わせた、「GPS以外は全部入り」って感じのデジカメなのである。
まず、ずずんと伸びてくるレンズは25〜600ミリ相当の24倍ズームである。倍率だけなら30倍ズームなんてデジカメもあるけれども、それがこの日常的に携帯できる常用サイズに収まってるのがすごいのだ。その上、25ミリという広角スタートである。
具体的にはこのくらい。
これをこのコンパクトなサイズで撮りわけられるのだ。
さらに最短撮影距離も注目。スーパーマクロモードでは66ミリ相当の焦点距離に固定されるが、レンズ前3センチまで近寄れる。通常の撮影ではワイド端で10センチ。これは普通だが、なんとテレ端で40センチまで寄れるのだ。600ミリ相当で40センチまで寄れたらかなりでかく撮れる。超望遠マクロである。これもすごい。
ただし、さすがにこのサイズにこのスペックは無理があるようで、開放F値はワイド端がF3.0なのに対してテレ端はF6.9とかなり暗く、望遠時のAFも遅い。望遠側で撮るときは被写体が静止してないときついだろう。快適さまでは獲得できなかったか。
撮像素子は「全部入りコンデジ」に欠かせない裏面照射型CMOSセンサーで、1/2.3型 1600万画素と最新のもの。裏面照射CMOSセンサーなのでISO感度は3200までいけるし、ISOオートも、通常のオートと速いシャッタースピードを維持したまま早めに、より高くまであがるISO HIGHの2種類を装備している。
動画はフルHD対応でMP4形式での保存となる。液晶パネルは3型と大きめで約46万万画素。面白いのは高速なセンサーと高速な画像処理を組み合わせたユニークな機能の数々だ。
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