いったいビアガーデンでビール飲んでるとこを写真に撮るコツを、なんて誰が言い出したのか。少なくともわたしじゃないのは確かで、なぜなら撮ってたらビールなんて飲めないからである(※同行した編集も飲んでいません)。
しかもビアガーデンというのはとても暗い。何がなんでも明るくしていたバブルの頃ならいざ知らず、ただでさえ暗い上に、今年は節電のため、例年よりさらに照明が少ないのである。
そんな悪い環境で何をどう撮るか。モデルをしてくださったのはアイティメディア女子の面々である。
普通にストロボをたいてとれば、といわれればそれまでなんだが、そうすると背景が暗くなるし、正面から光が当たるからジョッキに光が反射しちゃうし、普通すぎて面白くないし、なんとなく不自然な写真になる。
よってストロボはたかない。でも暗い。ISO感度を上げてもシャッタースピードはすごく遅くなる。ISO6400まであげても1/5秒という暗さ。どうするか。
しかもISO6400まで上げると、一部の超高感度体質のカメラ(プロが使うようなハイエンド一眼レフ)を除けば、どうしてもノイズが増えてくる。まあ多少増えてもいいや、といえないこともないが、被写体が人物となるとちょっと話が変わってくる。肌色にノイズが乗るとどうしても目立っちゃうのだね。相手が女性だとなおさら。肌のしっとり感がなくなる。
そんなときは思い切ってモノクロにしちゃえ、と。
モノクロにすると昭和っぽくなるけど、そもそもビアガーデンって昭和っぽいものだから問題なし。もうちょっとちゃんと撮りたいと思ったら、明るい単焦点レンズを用意しておくべし。
普通の標準ズームだと広角端でF3.5程度である。これを50ミリ相当のF1.4レンズにしてF1.4で撮るとどうなるか。F1.4と3.5だと2段とちょっとの差が出る。具体的にいうと、F3.5だと1/5秒でしか撮れない場所でも、F1.4だと1/25秒で撮れるのだ。
しかもF1.4だと背景が大きくぼけて雰囲気も出てくる。
シャッタースピードを多少落としてISO感度を下げてやると、カラーでもなんとかいけそう。こういうときは多少被写体ブレがあってもいいようにたくさん撮るべし。
なんか楽しそうであります。
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