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「OLYMPUS OM-D E-M1」第2回――600ミリ相当の超望遠で切り取る秋景色長期試用リポート(2/2 ページ)

» 2013年11月20日 16時00分 公開
[永山昌克,ITmedia]
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色彩と陰影を意識しながら風景を切り取る

 最短の撮影距離は、焦点距離75ミリの場合に0.9メートルで、それ以外の焦点距離では1.5メートルとなる。特に接写に強いというほどではないが、離れた位置にある紅葉をクローズアップでとらえるには十分だ。

 写りは、300ミリまでズームアップすると解像感がやや低下するが、焦点距離75〜200ミリくらいまでは画面全域でシャープな描写となる。歪曲や周辺減光、色収差は目立たないように低減されている。トータルとしても十分満足できる描写性能だ。

photo マニュアル(F11 1/50秒) ISO200 WB:日陰 ピクチャーモード:Vivid 焦点距離:75mm
photo 絞り優先AE(F7.1 1/250秒) ISO200 WB:日陰 ピクチャーモード:Natural 焦点距離:75mm
photo 絞り優先AE(F6.7 1/800秒) ISO100 WB:曇天 ピクチャーモード:Vivid 焦点距離:264mm

 開放F値が暗いため、日が暮れてからはこのレンズが活躍するシーンは少なくなる。もちろん無理して使う理由はないので、暗所では標準ズームや明るい単焦点レンズに切り替えればいいだろう。

 使用範囲は屋外に限られるが、それでも圧倒的な焦点距離の長さとズーム倍率の高さは、撮影の自由度を広げる大きな魅力だ。普通に撮るだけで引き締まった構図が得られるので、自分の撮影の腕が上がったような錯覚にさえ陥る。

 なお、製品名に「II」とあることから分かるように、このレンズは今年3月にマイナーチェンジを行っている。主な改良点は、デザインをシンプル化したことと、質量を7グラム軽量化したこと。そして価格はいっそうお手ごろになっている。E-M1ユーザーなら是非手に入れたいレンズのひとつである。

photo 絞り優先AE(F6.3 1/400秒) ISO100 WB:曇天 ピクチャーモード:Vivid 焦点距離:221mm
photo マニュアル(F11 1/80秒) ISO200 WB:日陰 ピクチャーモード:Vivid 焦点距離:75mm
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