出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。岩波文庫の電子書籍化などが話題です。
4月15日からNTTラーニングシステムの教育クラウド「Manavino」にスマホ対応の大学受験生向け「デイリーテスト」を配信。無料会員100万人の獲得を目指す。紀伊國屋書店の35店舗、三省堂書店の20店舗でも、アプリの教材となった書籍31点を販売する「大学受験倶楽部フェア」を始め、紙の学参と電子コンテンツの相乗効果を高める。5月15日からは有料会員も募集し、初年度1億円の売上げを目指す。
岩波書店は、岩波文庫のロングセラー28点(32冊)をリフロー型で電子化し、4月26日から配信を開始する。
タイトルは、夏目漱石『こころ』(525円)、カフカ『変身・断食芸人』(504円)、新渡戸稲造『武士道』(588円)、デカルト『方法序説』(504円)など、文学・思想・哲学の名著ばかり。次回配信は、今秋を予定しているという。
国立国会図書館(大滝則忠館長)は4月9日、明治16年〜昭和27年までに刊行された官報の無料公開を開始した。号外を含め約2万1000点の官報の画像データを、同館ホームページ内の「デジタル化資料」ページに公開。当時は現在と異なり、商業広告の掲載や諸外国のニュースなども官報で取り上げていたという。
4月7日、大江健三郎氏の選考により、今回の受賞作は綿矢りさ著『かわいそうだね?』(文藝春秋)に決定した。選評は「群像」5月号(4月7日発売)に掲載。5月15日午後7時、東京・音羽の講談社講堂で、受賞を記念し、大江氏と綿矢氏の公開対談を行う。
同社では、現在観覧希望者を募集中。同社ホームページから申し込みできる。
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