本大好き司書メイドの好感度を上げ、年に一度のデート権を得るべく繰り広げられるメイドたちのラブアタック。今日はミソノからの紹介です。
澄んだ夜空に星が瞬くこの街の片隅に、メイドが営む私設図書館がありました。
そこには書架を守る司書メイドがいます。ほんわりおっとりした司書メイド ミソノに、淡い思いを抱くメイドもいるようです。
彼女の好感度を上げようと、今日もお気に入りの1冊を持って、書架にメイドがやってきます。
年末の帰省や年始のご挨拶回りをしていると、ふと、こんな木彫り熊の置物が、お部屋に飾られているのに気付いたりした方はいらっしゃらないかしらー。
今日は、北国発の木彫り熊についての本を持ってきました。
昔からよく見るわね。北国のお土産品ってイメージね。最近は熊がガウガウ言うアニメも話題でしょう。
うふふ。この熊さんたちは襲ってこないと思いますよー。でも、気が付いたら「あ、そういえば見た事ある!」という存在の木彫り熊さんたち。
北海道の木彫り熊は、お土産品を作ることで地域の活性化を狙ったのが発祥とのこと。尾張徳川家の第19代当主、徳川義親候がスイスから木彫り熊を買って来たのが始まりだとか。尾張徳川家に縁のある移民地、八雲の町の人たちの産業のひとつになるように……と、お土産作りを勧めたんですって。
年表にさらっと「昭和3年 木彫り熊モデルのために徳川農場内にて熊を飼育」と書かれているけれど、モデル用の熊を用意するなんて本気度の高さが伺えるわね……!
現物の写真がたっぷり300点ほど掲載されているので、作り手の方々の木彫り熊に対する本気度が存分に見られますよ。めくってもめくっても木彫り熊の写真! アップにされた毛並みの流れの丁寧なこと!
いろんな作り手さんの作品が載っているのね。こうして見ると、ひとくちに木彫り熊と言っても、バリエーション豊富ねぇ。
黒くて四足でふんばっていて、と頭に思い描く通りの姿もあれば、ナチュラルな白木を活かした風合いのものも。
「これも木彫り熊!?」というくらいの、抽象的な作品も!
私は、このつぶらな瞳が思慮深そうな、八雲の鈴木吉次さんの作品に心魅かれました……。口元がしゅっとして、それでいて爪の辺りのざっくりとした感じもいいです!
口を開いていたり、閉じていたり、サケをくわえていたり、背負っていたり……どれも確かに「木彫り熊」なのだけれど、本当にさまざまね!
自宅に木彫り熊があっても、なかなか他のおうちの熊さんと比較する機会もないですよねー。こうしてさまざまな写真を見比べると「この口元だけ黄色に塗られた荒々しさ……迫力あるわね!」とか「大きな体なのに、下から見上げる感じ、ぐっとくるわ!」とか、好みのフィギュアを探すような感覚で読んでしまいました。
そうね。本文は文章よりも写真の方がずっと多いわ。
彫り方や、道具、使用された木材がコラムのように紹介され、参考文献紹介にもふんだんに写真が掲載されていています。タイトルには「考察」とありますが、展示会カタログのように丁寧な写真が豊富で、堅苦しくなく、眺めて楽しい本です。
本への愛情、オススメの仕方が上手だとミソノの好感度アップ! それぞれミソノの心を占めている割合は……?
エリス:64% レイラ:95% サヤ:96%
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