もう1つは新しいアプリケーションが必要とするインフラストラクチャーをつくることです。最良の開発ツール、配備プラットフォーム、そしてデータベースを提供することによって実現します。既にOracle 10g Release 2は、Poject Fusionのインフラとして大きく進化をしています。最新のJava標準、Webサービス標準、SOA(サービス指向アーキテクチャー)によるアプリケーション開発の機能も盛り込まれています。
今後、やっていくこととしては、例えば、共通のセキュリティモデルを実現することや、JDeveloperツールに3つのチームの要求を反映していくことが考えられます。現在、各チームから要求を集め、インフラストラクチャーの定義を行っているところです。
ITmedia そのPeopleSoft買収の成否を占う意味でも、1990年代前半にディジタルイクイップメント(DEC)からRdb事業を買収し、Oracleデータベースを強化したときの話を聞かせてください。ラリー・エリソンCEOは、「チャックはDECからやってきて今やデータベース事業のトップだ」と話しています。
ロズワット ラリーは正しい。私は最高のデータベース技術者です(笑)。
それは冗談として、ラリーをはじめとする経営陣とDECのRdb事業買収がうまくいった要因について討議をしました。良かったことをPeopleSoftを統合する際にも取り入れていこうと考えたからです。
先ず、Rdb事業の買収がうまくいった要因のリストには、買収後も優れたデータベース技術者が残ってくれたことがあります。われわれは、PeopleSoftの技術者たちにオファーを出し、そのうち90%がOracleに留まると合意してくれました。
Rdb製品のサポート継続をコミットし、それを顧客らにきちんと伝えたこともうまくいった背景にあります。Oracleは1994年から7年間、メンテナンスおよび機能強化を継続していくことを約束しました。
また、われわれはRdbの開発に携わった技術者のスキルをOracle開発のために活用することもできました。「サマリーマネジメント」「データポンプ」および「スペイシャル」(空間)といった機能は、ニューハンプシャーの旧Rdbチームが開発してOracleに搭載したものです。PeopleSoftの技術者にはアプリケーションの領域でより広範な活躍をしてくれるものと期待しています。
実は先日、ニューハンプシャーの旧Rdb開発チームを訪ね、Rdb事業買収10周年をお祝いしてきました。今も同チームの一部は世界中のRdbユーザーらにサポートを提供し続けています。
われわれはこうした素晴らしい経験をPeopleSoftやJD Edwardsの統合にも生かし、再現をしていきたいと考えています。
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