企業パフォーマンス管理とは何だろうか?特集:データ経営でビジネスを制す(4/4 ページ)

» 2005年09月26日 00時04分 公開
[栗原 潔,ITmedia]
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高まるデータのリアルタイム性

 CPMの世界において注目すべきひとつの動向にデータのリアルタイム性の向上がある。もちろん、すべてのデータをリアルタイムで分析することは現実的ではないし、必要でもない。しかし、かつては四半期ごとに分析していたデータを月ごとに分析するなどの改善により、企業としての意思決定支援能力は大きく向上するだろう。

 ここで、関連するもうひとつのバズワードとしてBAM(Business Activity Monitoroing)が存在する。BAMとはその名の通り、実行系システムの状況をリアルタイムで監視し、必要なアクションを迅速に取れるようにするという概念だ。

 CPMとBAMは混同されることが多い。たしかに両者とも、従来型のBIを拡張したテクノロジーであるという点では共通する。また、BAM製品でもダッシュボード的なユーザーインタフェースが提供されており、一見しただけではCPM製品との区別がしにくいかもしれない。

 しかし、CPMが企業経営層や予算管理部門をターゲットとするのに対し、BAMは現場オペレーションの管理職をターゲットとしている。また、CPMでいうリアルタイム性とは週次、日次などの単位を言うのに対し、BAMでは、真の意味でのリアルタイムに近い分析が行われることがあるという点でも両者は異なる。もちろん、両者のテクノロジーには共通するものがあるし、将来的には両者が融合していく可能性も高いが、今のところは、明確な区別が必要だろう。

 次回は、BAMも含め、BIにおけるデータのリアルタイム性の向上について見て行くこととしよう。

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