“つぶやき検索”はGoogleとMicrosoftに何をもたらすか(2/2 ページ)

» 2009年10月30日 07時30分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK
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 Twitterは昨夏、Twitter内のコンテンツを検索するためのプラットフォームとしてリアルタイム検索エンジンのSummizeを買収したが、キャンベル氏はそのSummizeに出資し、顧問を務めていた人物。そのため、同氏はリアルタイム検索についてはよく心得ている。

 eWEEK編集部はキャンベル氏に、Twitterコンテンツのインデックス化がGoogleやBingにとってどのようにプラスに働くのかを尋ねた。Googleは米国の検索市場で65%のシェアを誇り、もはやどこの助けも必要としていないようにも思えるが、一方のBingは市場シェアの拡大に躍起だ。キャンベル氏はまだ確信が持てない様子ながらも、幾つか重要なポイントを指摘してくれた。

 「シェアの拡大につながるかどうかを予測するのは難しい。今後も競争が続き、こうしたリアルタイムサイトがすべて取り込まれていくのなら、BingやGoogleのシェアが大きく変わるようなことにはならないだろう。そこでわたしが注目しているのは、シェアを拡大できるかどうかではなく、ユーザーからの支持を高められるどうかだ。そして時間とともにいずれはそういう方向に落ち着くだろうというのがわたしの考えだ」と同氏。

 さらにキャンベル氏は、Googleがこれほどまでの支配力を獲得した理由の1つとして、「すべてをインデックス化する」という同社の哲学を挙げた。今ではMicrosoftもそれに追随している。

 「すべて」というのには、Twitterの投稿のほか、ソーシャルメディアによって急速に進化している各種のコンテンツが含まれる。つまり、GoogleやMicrosoft、そしてCollectaをはじめとする数多くのリアルタイム検索のスタートアップ企業は正しい方向に進んでいるということだ。

 「これがこの市場の競争の自然な成り行きだ。ただしこの競争から取り残されないためには、ユーザーがどれだけ支持してくれるかが重要となる。もっとも、これは大手にとっても小規模事業者にとっても同じことだ」とさらにキャンベル氏は続けた。

 Twitterのコンテンツをインデックス化することが、GoogleやMicrosoftにとってどのような形でプラスに働くのかを確信を持って語れる人は誰もいない。だが、考えていただきたい。4年前には、Facebookのユーザーが3億人を超えることなど誰が予想していただろうか。

 Facebookはユーザーの絶大な支持を得ることで、そこまでたどり着いたのだ。それならば、もし検索市場が進むべき方向も同じであるのなら、そしてソーシャルメディアコンテンツによる活性化を目指すのなら、BingやGoogleにとって未来は明るいのではないだろうか。そしてそれは、Webでまさに今何が話されているかを知りたいユーザーを支援しているそのほか多数の小規模プレイヤーにとっても同じだ。

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