IBM決算、予測を上回る純利益48億ドル

IBMの10〜12月期の決算は、コスト削減や利益率の拡大が奏功し、純利益が前年同期比8.7%増となった。2010年の利益予測は“最低でも”11ドルとしている。

» 2010年01月20日 10時58分 公開
[ITmedia]

 米IBMが1月19日発表した第4四半期(10〜12月期)決算は、売上高は前年同期比0.8%増の272億ドル、純利益はコスト削減や粗利率の拡大努力が奏功し、同8.7%増の48億ドル(1株当たり3.59ドル)だった。1株当たり純利益はThomson Reutersがまとめたアナリスト予測3.47ドルを上回った。

 地域別では、北南米地域の売り上げは3%減(為替影響を排除すると6%減)の111億ドル、EMEA(欧州・中東・アフリカ)地域が2%増(同7%減)の97億ドル、アジア太平洋地域は6%増(同3%減)の58億ドルだった。

 部門別の売上高は、テクノロジーサービス部門は4%増(為替影響を排除すると3%減)、ビジネスサービス部門は3%減(同9%減)、ソフトウェア部門は2%減(同5%減)だった。システム&テクノロジー部門は4%減(同9%減)。同四半期中の新規サービス契約総額は9%増(同2%増)の188億ドルで、うち22件は1億ドル規模の契約だった。

 全体の粗利益率は、サービスおよびソフトウェアにおける利益率改善により、前年同期を0.4ポイント上回る48.3%だった。

 2009年通期では売上高は前年比7.6%減の958億ドル、純利益は8.8%増の134億ドル(1株利益10.01ドル)。1株利益は前年より13ポイント上昇した。ソフトウェア売上高は3%減、テクノロジーサービスの売上高は5%減、ビジネスサービスは10%減だった。粗利益率は45.7%で、6年連続で増加した。

 サミュエル・J・パルミサーノ会長兼CEOは「われわれは2009年、Smarter Planetソリューション、クラウドコンピューティング、ビジネス分析分野に投資してきた。これらの新しい製品により、IBMは景気回復とともに成長する。2010年の業績に自信を持っており、長期ロードマップを達成できると確信している」と語った。

 2010年通年の利益予測は、1株当たり最低でも11ドルとした。

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